宋名臣言行録 / 後集巻八・吕公著
臣輙於其中及孝經内節要語共一百叚進呈聖人之言本無可去取臣今惟取明白切於治道者庶便於省覽或逰意筆硯之間以備揮染亦日就月將之一助也居數日太皇太后宣諭曰吕相所進要語已令皇帝即依所奏毎日書冩看覽甚有益於學問與冩詩篇不同也
新字:臣輙於其中及孝経内節要語共一百叚進呈聖人之言本無可去取臣今惟取明白切於治道者庶便於省覧或遊意筆硯之間以備揮染亦日就月将之一助也居数日太皇太后宣諭曰呂相所進要語已令皇帝即依所奏毎日書冩看覧甚有益於学問与冩詩篇不同也
書き下し
臣輒ち其の中及び孝經の内より要語を節すること共に一百段、進呈す。聖人の言は本と去取す可き無し。臣今惟だ明白にして治道に切なる者を取る。庶わくは省覽に便にせん。或いは意を筆硯の間に遊ばせ以て揮染に備うるも、亦た日就月將の一助なり。居ること數日、太皇太后宣諭して曰く、呂相の進むる所の要語、已に皇帝をして即ち奏する所に依り毎日書寫して看覽せしめたり。甚だ學問に益有り。詩篇を寫すと同じからざるなりと。
現代語訳
「臣はそこで、その二書および『孝経』の中から要となる言葉を抜き出すこと、合わせて百段、進呈いたします。聖人の言葉は、もともと取捨してよいものではありません。臣はいま、ただ明白で治める道に切実なものだけを取りました。ご覧になるのに便利であればと存じます。あるいはお心を筆と硯のあいだに遊ばせ、揮毫の備えとされるのも、日に成し月に進むための一助となりましょう」。数日たって、太皇太后が仰せになった。「呂相の進めた要語は、すでに皇帝に、奏したとおり毎日書き写して読ませることにした。たいそう学問のためになる。詩篇を写すのとは同じでない」。
解説
詩を書き写すのをやめよ、とは一言も言っていません。書き写す材料のほうを差し替えました。**お心を筆と硯のあいだに遊ばせ、揮毫の備えとされるのも、日に成し月に進むための一助となりましょう。**同じ習慣のまま、中身を入れ替える。しかも抜き書きしたことに断りを入れています。**聖人の言葉は、もともと取捨してよいものではありません。**太后の返事が、意図をそのまま言い当てました。**詩篇を写すのとは同じでない。**
この章句が説くこと
其の中及び孝経の内より要語を節すること共に一百段進呈す聖人の言は本と去取す可き無し或いは意を筆硯の間に遊ばせ以て揮染に備うるも亦た日就月将の一助なり甚だ学問に益有り詩篇を写すと同じからざるなり書写選抄
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