宋名臣言行録 / 後集巻八・吕公著
上以邇英講讀論語畢賜執政講讀官左右史御筵於資善堂内出御書唐人詩分賜在坐翌日公上奏曰臣伏念陛下睿哲之性出於天縱而復内禀慈訓日新典學誠以堯舜三代為法則四海不勞而治將來論語終帙進講尚書二書皆聖人之格言為君之要道
新字:上以邇英講読論語畢賜執政講読官左右史御筵於資善堂内出御書唐人詩分賜在坐翌日公上奏曰臣伏念陛下睿哲之性出於天縦而復内禀慈訓日新典学誠以堯舜三代為法則四海不労而治将来論語終帙進講尚書二書皆聖人之格言為君之要道
書き下し
上邇英に論語の講讀畢わるを以て、執政・講讀官・左右史に御筵を資善堂に賜う。内より御書の唐人の詩を出だし、在坐に分ち賜う。翌日公上奏して曰く、臣伏して念うに、陛下の睿哲の性は天縱より出で、復た内に慈訓を稟け日に新たに典學す。誠に堯舜三代を以て法と爲さば則ち四海勞せずして治まらん。將來論語の帙を終え尚書を進講せん。二書は皆聖人の格言、君と爲るの要道なり。
現代語訳
天子は邇英閣で『論語』の講読が終わったのを機に、執政・講読官・左右史に資善堂で宴を賜った。宮中から自筆で書いた唐の人の詩を出して、列席の者に分けて賜った。翌日、公は上奏して言った。「臣が伏して思いますに、陛下の睿くさとい生まれつきは天から授かったものであり、そのうえ宮中で慈しみ深い教えを受けられ、日に新たに書を学んでおられます。まことに堯舜と三代を手本とされるなら、四海は労せずして治まりましょう。この先『論語』を終えて『尚書』を進講いたします。二つの書はいずれも聖人の格言であり、君となる要の道です」。
解説
祝いの席が済んだ翌日の上奏です。何が配られたかを、この書はわざわざ記録しています。**宮中から自筆で書いた唐の人の詩を出して、列席の者に分けて賜った。**天子は自ら唐詩を書き写していた。悪いことではありません。上奏は、そこを咎めずに褒めることから入ります。**日に新たに書を学んでおられます。**そして次の書へ話を進めました。**この先『論語』を終えて『尚書』を進講いたします。**布石です。
この章句が説くこと
上邇英に論語の講読畢わるを以て御筵を資善堂に賜う内より御書の唐人の詩を出だし在坐に分ち賜う陛下の睿哲の性は天縦より出で復た内に慈訓を稟け日に新たに典学す二書は皆聖人の格言君と為るの要道なり進講詩
関連する章句
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『宋名臣言行録』後集巻十三・范祖禹論語を講讀し畢わる。宴を東宮に賜い、御書の唐人の詩各ミ一首を賜う。公表して謝して曰く、臣願わくは、陛下志を學問に篤くすること亦た書を好むが如く、益ミ道德に進むこと皆な游藝の如くならんことを、と。又た詩を賦して以て獻ず。退きて尚書・論語・孝經の要切の語、訓戒の言を節し、一百十九事を得たり。名づけて三經要語と曰い、之を進む。
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『宋名臣言行録』後集巻八・吕公著仁宗の末より率ね二月を以て經筵を開き、重午に至りて罷め、八月に復た開き、冬至に至りて罷む。是の歳詔して九月五日を以て開き、重陽に至りて罷む。公奏す、願わくは陛下日ミ邇英に御して以て先帝の故事に循えと。詔して即ち之に從う。後論語を講じて將に畢わらんとす。公尚書の二帝三王の道を備え尤も治術に切なるを以て、論語を進講して畢わるの日に尚書を進講せんことを乞う。之に從う。
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『宋名臣言行録』後集巻八・吕公著臣輒ち其の中及び孝經の内より要語を節すること共に一百段、進呈す。聖人の言は本と去取す可き無し。臣今惟だ明白にして治道に切なる者を取る。庶わくは省覽に便にせん。或いは意を筆硯の間に遊ばせ以て揮染に備うるも、亦た日就月將の一助なり。居ること數日、太皇太后宣諭して曰く、呂相の進むる所の要語、已に皇帝をして即ち奏する所に依り毎日書寫して看覽せしめたり。甚だ學問に益有り。詩篇を寫すと同じからざるなりと。
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『宋名臣言行録』後集巻十・韓維起居注を除せられ邇英の講筵に侍す。是の時英宗方に喪を免れ、簡默にして言わず。公上疏して曰く、邇英閤は陛下燕閒の所なり。側に侍する者は皆獻納論思の臣なり。前に陳ぶる者は聖人の經に非ざれば則ち歴代の史なり。燕閒に御せば則ち以て漏刻の永きを留む可し。大臣に對せば則ち以て諮訪の博きを極む可し。經史を論ずれば則ち以て仁義の道、成敗の源を窮む可し。今禮制終わり畢わる。臣下耳を傾けて以て玉音を聽く。語に曰く、時にして然る後に言うと。陛下の言、此れ其の時なり。臣不敏なりと雖も、請う筆を秉りて以て俟たん。
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『宋名臣言行録』後集巻七・司馬康君講官と爲り、嘗て上疏して歴ミ前世の治少なくして亂多きこと、祖宗創業の艱難、積累の勤勞を陳べ、以て上に時に及びて學に向かい、天下の大器を守らんことを勸む。又た太后に毎に禁中に於いて訓導せんことを勸む。其の言切至。又た言う、孟子は書と爲ること最も醇正。王道を陳ぶること尤も宜しく觀覽すべき所なりと。上曰く、方に孟子を讀むと。尋いで講筵の官に詔して孟子節解を編修し十四巻と爲して以て進ましむ。
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『宋名臣言行録』前集巻六・吕夷簡公、主上の方に春秋に富むを以て、宜しく之を典學に導くべしとす。孫奭等を擢きて講席に居らしめ、經義を以て輔導す。後、又た崇政説書・天章閣侍講の職を増置し、以て聞見を廣くす。