宋名臣言行録 / 後集巻八・吕公著
公始與司馬光輔政於是共推本先帝之意盖欲鞭笞四夷以疆中國阜蕃邦財以佐其費有司奉行失其本㫖先帝固嘗患之矣故欲更而未暇與已更而未定其詔墨記言具在而可考者有若干事
新字:公始与司馬光輔政於是共推本先帝之意盖欲鞭笞四夷以疆中国阜蕃邦財以佐其費有司奉行失其本旨先帝固嘗患之矣故欲更而未暇与已更而未定其詔墨記言具在而可考者有若干事
書き下し
公始め司馬光と輔政す。是に於いて共に先帝の意を推本す。蓋し四夷を鞭笞して以て中國を疆くし、邦財を阜蕃して以て其の費を佐けんと欲す。有司の奉行其の本㫖を失う。先帝固より嘗て之を患えたり。故に更めんと欲して未だ暇あらざると、已に更めて未だ定まらざるとあり。其の詔墨記言具に在りて考う可き者に若干事有り。
現代語訳
公ははじめ司馬光とともに政を輔けた。そこで共に先帝の本意を根本にさかのぼって考えた。思うに、四方の夷を打って中国を強くし、国の財を増やしてその費用を助けようとされたのである。担当の役所の実行が、その本来の趣旨を失った。先帝はもとよりそれを憂えておられた。だから改めようとして暇のなかったものと、すでに改めたがまだ定まらないものとがある。その詔の墨と記された言葉はすべて残っていて、確かめられるものが若干件ある。
解説
廃止の根拠を、どこに置くかを決めた段です。先帝の意に反する、とは言いませんでした。逆です。**先帝の本意を根本にさかのぼって考えた。**目的そのものは認めます。ずれたのは実行の側だ、と切り分けました。**担当の役所の実行が、その本来の趣旨を失った。****先帝はもとよりそれを憂えておられた。**そして証拠を挙げます。**その詔の墨と記された言葉はすべて残っていて、確かめられるものが若干件ある。**
この章句が説くこと
公始め司馬光と輔政す是に於いて共に先帝の意を推本す四夷を鞭笞して以て中国を疆くし邦財を阜蕃して以て其の費を佐けんと欲す有司の奉行其の本旨を失う先帝固より嘗て之を患えたり其の詔墨記言具に在りて考う可き者に若干事有り本旨逸脱
関連する章句
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『宋名臣言行録』前集巻六・吕夷簡章獻崩ず。上、始めて親政す。公、手ずから治を為すの本を疏して以て上に諷す。其の目に、朝綱を正し、邪徑を塞ぎ、貨賂を禁じ、姦壬を辨じ、女謁を絶ち、近習を逺ざけ、力役を罷め、冗費を節す有り。條奏甚だ詳らかなり。
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『宋名臣言行録』後集巻八・吕公著官制の滯りを救うは則ち曰く、官制を更新して以て吏治を覈正す。今に至るまで頒行に緒無し。以て四方に寵を啓き譏を後世に貽す有りと。是に於いて二公と同志の者は建請して、常平の舊法を以て青苗を改め、嘉祐の差役を以て募役を參改し、保馬を罷めて以て監牧を復し、保甲の教選を損じて以て農作に便にし、市易の令を除き、茶鹽の禁を寛にし、邊砦を賜い、亡民を贖い、西戎と和す。是に於いて民讙呼鼓舞して以て便と爲す。
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『宋名臣言行録』後集巻十三・陳瓘章色を厲しくして公を視て曰く、光は母后を輔け、獨り政柄を宰り、先烈を纂紹せず、意を肆にして大いに成緒を改む。國を誤ること此くの如し。姦邪に非ずして何ぞ、と。公曰く、其の心を察せずして其の迹を疑わば、則ち罪無しと爲さず。若し遂に以て姦邪と爲して、其の已に行うを大いに改めんと欲せば、則ち國を誤ること益ミ甚だし、と。
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『宋名臣言行録』後集巻七・司馬光遂に保甲の團教を罷め、義勇の法に依り歳に一たび閲す。保馬法は復た買わず、見在の者は監牧に還して諸軍に給す。市易法を廢し、儲うる所の物は皆之を鬻ぎて息を取らず。而して民の欠く所の錢は皆其の息を除く。京東の鑄鐵錢、河北・江西・福建・湖南の鹽及び福建の茶法は皆其の舊に復す。獨り川陝の茶のみ邊用を以て未だ罷めず。使を遣わして相視、其の甚だしき者を去る。戸部左右曹の錢穀は皆之を尚書に領せしむ。凡そ昔の三司使の事にして五曹及び寺監に散□する有る者は皆戸部に歸し、尚書をして周く其の數を知り、入を量りて以て出を爲さしむ。
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