宋名臣言行録 / 後集巻七・司馬光
公好學如飢渇之嗜飲食於財利紛華如惡惡臭誠心自然天下信之退居於洛往來陜洛間皆化其德師其學法其儉有不善曰君實得無知之乎博學無不通音樂律厯天文書數皆極其妙晚節尤好禮為冠婚䘮祭法適古今之宜不喜釋老曰其微言不能出吾書其誕吾不信不事生産買第洛中僅庇風□有田三頃躬親庶務不舍晝夜
新字:公好学如飢渇之嗜飲食於財利紛華如悪悪臭誠心自然天下信之退居於洛往来陜洛間皆化其徳師其学法其倹有不善曰君実得無知之乎博学無不通音楽律歴天文書数皆極其妙晩節尤好礼為冠婚喪祭法適古今之宜不喜釈老曰其微言不能出吾書其誕吾不信不事生産買第洛中僅庇風□有田三頃躬親庶務不舎昼夜
書き下し
公の學を好むこと飢渇の飲食を嗜むが如し。財利紛華に於いては惡臭を惡むが如し。誠心自然にして天下之を信ず。洛に退居し、陝洛の間を往來する者は皆其の德に化し、其の學を師とし、其の儉に法る。不善有らば曰く、君實得無く之を知らんかと。博學にして通ぜざる無し。音樂・律暦・天文・書數皆其の妙を極む。晩節尤も禮を好み、冠婚喪祭の法を爲して古今の宜しきに適う。釋老を喜ばず。曰く、其の微言は吾が書を出づる能わず。其の誕は吾信ぜずと。生産を事とせず。第を洛中に買うも僅かに風□を庇う。田三頃有り。躬ら庶務に親しみ晝夜を舎かず。
現代語訳
司馬光が学を好むことは、飢え渇いた者が飲食を求めるようであった。財利や華やかさに対しては、悪臭を嫌うようであった。まごころが自然で、天下がこれを信じた。洛陽に退いて住み、陝と洛のあいだを行き来する者はみなその徳に感化され、その学を師とし、その倹約に倣った。よくないことがあれば言った。「君実に知られはしないか」。博学で通じないものがなかった。音楽・暦法・天文・書と算術、みなその奥義を極めた。晩年はとりわけ礼を好み、冠婚喪祭の法を作って古今の適切さにかなった。仏教と道教を好まず、言った。「その奥深い言葉は、わが書物を出るものではない。その荒唐なところは、私は信じない」。財産づくりを事とせず、洛陽に屋敷を買ったが、わずかに風〔一字を欠く〕を防ぐ程度であった。田は三頃あった。自ら細かな務めに当たり、昼も夜も休まなかった。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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『墨子』公孟公孟子、子墨子に謂いて曰く、「子は三年の喪を以て非と為す。子の三日の喪も亦た非なり」と。子墨子曰く、「子は三年の喪を以て三日の喪を非とす。是れ猶お倮なる者の蹶く者を恭しからずと謂うがごときなり。
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『墨子』節葬下故に古の聖王、制して葬埋の法を為りて曰く、「棺は三寸、以て體を朽ちしむるに足る。衣衾は三領、以て惡を覆うに足る。其の葬るに及びてや、下は泉に及ぶ毋く、上は臭を通ずる無く、壟は參耕の畝の若くんば、則ち止むのみ」と。死者、既に以て葬れば、生者、必ず久しく哭する無くして、疾やかにして事に從い、人、其の能くする所を為して、以て交ごも相い利す。此れ聖王の法なり。
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『墨子』貴義子墨子曰く、凡そ言、凡そ動、天鬼百姓に利ある者は之を為し、凡そ言、凡そ動、天鬼百姓に害ある者は之を舍く。凡そ言、凡そ動、三代の聖王堯・舜・禹・湯・文・武に合う者は之を為し、凡そ言、凡そ動、三代の暴王桀・紂・幽・厲に合う者は之を舍く。
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『呻吟語』内篇・修身・掌尺提秤底を要す度の長短に於けるや、權の輕重に於けるや、毫髮を爽たがへず。也た個の掌尺提秤底を要す。
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『墨子』非命中子墨子言いて曰く、凡そ言談を出だし、文章に由りて之れ道を為すや、則ち先ず儀法を立てずんばある可からず。若し言いて儀無くんば、譬えば猶お朝夕を運鈞の上に立つるがごときなり。則ち巧工有りと雖も、必ず正を得る能わず。然れども今、天下の情偽、未だ得て識る可からざるなり。故に言をして三法有らしむ。三法とは何ぞや。之に本づくる者有り、之を原ぬる者有り、之を用うる者有り。其の之に本づくるや、之を天鬼の志、聖王の事に考う。其の之を原ぬるや、徵するに先王の書を以てす。之を用うるは奈何。發して刑と為す。此れ言の三法を言うなり。
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『学問のすゝめ』十一編・名分をもって偽君子を生ずるの論・詰まるところは飼犬に手を噛まるるものあるいはまれに正直なる役人ありて賄賂の沙汰も聞こえざれば、前代未聞の名臣とて一藩中の評判なれども、その実はわずかに銭を盗まざるのみ。人に盗心なければとてさまで誉むべきことにあらず。ただ偽君子の群集するその中に十人並みの人が雑るゆえ、格別に目立つまでのことなり。畢竟この偽君子の多きもその本を尋ぬれば古人の妄想にて、世の人民をばみな結構人にして御しやすきものと思い込み、その弊ついに専制抑圧に至り、詰まるところは飼犬に手を噛まるるものなり。返す返すも世の中に頼みなきものは名分なり。毒を流すの大なるものは専制抑圧なり。恐るべきにあらずや。

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