宋名臣言行録 / 後集巻七・司馬光
邇英讀通鑑賈山上疏因言從諌之美拒諌之禍上曰舜堲讒說殄行若臺諌欺罔為讒安得不黜光曰進讀及之爾時事臣不敢論也
新字:邇英読通鑑賈山上疏因言従諌之美拒諌之禍上曰舜堲讒説殄行若台諌欺罔為讒安得不黜光曰進読及之爾時事臣不敢論也
書き下し
邇英に通鑑を讀む。賈山の上疏、因りて諫に從うの美、諫を拒むの禍を言う。上曰く、舜は讒説殄行を堲む。若し臺諫欺罔して讒を爲さば、安んぞ黜けざるを得んやと。光曰く、進讀之に及ぶのみ。時事は臣敢えて論ぜざるなりと。
現代語訳
邇英閣で『資治通鑑』を読んだ。賈山の上疏のところで、諫めに従うことの美しさと、諫めを拒むことの禍について述べた。天子は言った。「舜は讒言と行いを損なう者を憎んだ。もし御史台や諫院が欺いて讒言をなすなら、どうして退けずにおられようか」。司馬光は言った。「進講がそこに及んだだけのことです。いまの世の事は、臣はあえて論じません」。
解説
古い書物を読んでいるつもりが、いまの話に引き寄せられた場面です。天子が持ち出したのも、同じ舜の故事でした。もし御史台や諫院が欺いて讒言をなすなら、どうして退けずにおられようか。諫めに従うべきだ、という講義の途中で、諫官を退ける根拠が返ってきています。司馬光はそこに乗りませんでした。進講がそこに及んだだけのことです。いまの世の事は、臣はあえて論じません。乗れば、講義が政争の道具になります。
この章句が説くこと
邇英に通鑑を読む賈山の上疏因りて諫に従うの美諫を拒むの禍を言う若し台諫欺罔して讒を為さば安んぞ黜けざるを得んや進読之に及ぶのみ時事は臣敢えて論ぜざるなり講義時事
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