宋名臣言行録 / 後集巻七・司馬光
執政以河朔災傷國用不足乞今嵗親郊兩府不受金帛送學士院取㫖公言兩府所賜以匹兩計止二萬未足以救災宜皆减半
新字:執政以河朔災傷国用不足乞今歳親郊両府不受金帛送学士院取旨公言両府所賜以匹両計止二万未足以救災宜皆减半
書き下し
執政、河朔の災傷、國用不足を以て、今歳の親郊に兩府金帛を受けざらんことを乞う。學士院に送りて旨を取らしむ。公言う、兩府の賜わる所は匹兩を以て計るに止だ二萬。未だ以て災を救うに足らず。宜しく皆半ばに減ずべしと。
現代語訳
執政は、河朔の災害と国庫の不足を理由に、今年の郊祀にあたって中書と枢密が金と絹を受け取らないよう願い出た。学士院に回して裁可を求めさせた。司馬光は言った。「両府に賜わるものは、匹と両で計算してもわずか二万にすぎません。災害を救うには足りません。すべて半分に減らすべきです」。
解説
全額返上という申し出に、待ったをかけた条です。しかも惜しんだのではありません。**両府に賜わるものは、匹と両で計算してもわずか二万にすぎません。災害を救うには足りません。**辞退したところで、救済の足しにならない。ならば範囲を広げよ、というのが次の一行でした。**すべて半分に減らすべきです。**二人分を全部やめるより、全体を半分にするほうが額が大きい。姿勢の話を、額の話に引き戻しています。
この章句が説くこと
執政河朔の災傷国用不足を以て今歳の親郊に両府金帛を受けざらんことを乞う両府の賜わる所は匹両を以て計るに止だ二万未だ以て災を救うに足らず宜しく皆半ばに減ずべし辞退実効
関連する章句
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『宋名臣言行録』後集巻七・司馬光爭議已まず。王珪進みて曰く、災を救い用を節するは宜しく貴近より始むべしとの光の言は是なり。然れども費やす所は幾ばくも無し。恐らくは國體を傷つけん。安石の言も亦た是なり。惟だ明主の裁擇のみと。上曰く、朕の意は光と同じ。然れども姑く以て不允を以て之に答うと。日錄に又た云う、臣は今日兩府の郊賚を得て能く國を富ますと謂うに非ざるなり。陛下の此を以て裁省の始めと爲さんことを欲するのみ。且つ陛下強いて之を裁省すれば則ち體を失う。今大臣河北の災傷を以て憂え、公國を體して自ら郊賚を省くを求む。其の請に從うは其の美を成す所以なり。何ぞ體を傷つくること之れ有らんと。
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『宋名臣言行録』後集巻七・司馬光公學士王珪・王安石と同じく對す。公言う、災を救い用を節するは宜しく貴近より始むべし。兩府の賜を辭するを聽す可しと。安石曰く、常衮賜饌を辭す。時議以爲えらく、衮は自ら能わざるを知る。當に位を辭すべく、當に禄を辭すべからずと。且つ國用の不足は當今の急務に非ざるなりと。公曰く、衮の禄を辭するは猶お禄を持して位を固むる者より賢れり。國用の不足は眞に急務なり。安石の言は是に非ずと。
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