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宋名臣言行録 / 後集巻七・司馬光

後復上疏面言臣向者進說陛下欣然無難色謂即行矣今寂無所聞此必有小人言陛下春秋鼎盛何□為此不祥之事小人無逺慮特欲倉卒之際援立其所厚善者耳唐自文宗以後立嗣皆出於左右之意至有稱定䇿國老門生天子者此禍可勝言哉上大感悟曰送中書

新字:後復上疏面言臣向者進説陛下欣然無難色謂即行矣今寂無所聞此必有小人言陛下春秋鼎盛何□為此不祥之事小人無遠慮特欲倉卒之際援立其所厚善者耳唐自文宗以後立嗣皆出於左右之意至有称定策国老門生天子者此禍可勝言哉上大感悟曰送中書

書き下し

後に復た上疏し面ミ言う、臣向者に説を進めしとき、陛下欣然として難色無く、即ち行わんと謂えり。今寂として聞く所無し。此れ必ず小人有りて、陛下は春秋鼎盛なり、何ぞ□此の不祥の事を爲さんと言えるならん。小人に遠慮無し。特に倉卒の際に其の厚善する所の者を援立せんと欲するのみ。唐は文宗より以後、嗣を立つるは皆左右の意より出づ。定策國老・門生天子と稱する有るに至る。此の禍勝げて言う可けんや。上大いに感悟して曰く、中書に送れと。

現代語訳

後にあらためて上疏し、面と向かって申し上げた。「臣が先ごろ意見を申し上げたとき、陛下は喜ばしげで難色もなく、すぐ行おうと仰せられました。いま何も聞こえてまいりません。これはきっと小人がいて、陛下はお年もお盛りだ、どうして〔一字を欠く〕このような不吉な事をなさるのか、と申したのでしょう。小人には先を見る目がありません。ただ、急な場面において自分が親しくしている者を担ぎ出したいだけです。唐は文宗より後、後嗣を立てるのがみな側近の意向から出ました。ついには『策を定めた国の元老、門下生である天子』と呼ばれるまでになりました。この禍は言い尽くせましょうか」。天子は大いに心を動かして言った。「中書へ送れ」。

解説

進まない理由を、正面から推し量った条です。**これはきっと小人がいて、陛下はお年もお盛りだ、と申したのでしょう。**もっともらしい引き延ばしの言い分を、先に言葉にしてしまう。そして、その人たちが何を待っているかを言い当てました。**急な場面において自分が親しくしている者を担ぎ出したいだけです。**先に決めておかないと、急場で決めた者が主人になる。唐の実例が短く効きます。**『策を定めた国の元老、門下生である天子』と呼ばれるまでになりました。**

この章句が説くこと

陛下欣然として難色無く即ち行わんと謂えり今寂として聞く所無し小人に遠慮無し特に倉卒の際に其の厚善する所の者を援立せんと欲するのみ唐は文宗より以後嗣を立つるは皆左右の意より出づ定策国老門生天子と称する有るに至る後継権力

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