宋名臣言行録 / 後集巻七・司馬光
交趾貢異獸謂之麟公言誠偽不可知使其真非自至不為瑞若偽為逺人笑願厚賜而還之因奏賦以諷
新字:交趾貢異獣謂之麟公言誠偽不可知使其真非自至不為瑞若偽為遠人笑願厚賜而還之因奏賦以諷
書き下し
交趾異獸を貢す。之を麟と謂う。公言う、誠僞は知る可からず。使し其れ眞ならば、自ら至るに非ざれば瑞と爲さず。若し僞ならば遠人に笑わる。願わくは厚く賜いて之を還せと。因りて賦を奏して以て諷す。
現代語訳
交趾が珍しい獣を献上した。これを麒麟だと言った。司馬光は言った。「本物か偽物かは分かりません。もし本物であっても、自ら現れたのでなければ瑞祥とはしません。もし偽物なら、遠方の人に笑われます。どうか手厚く下賜して、送り返してください」。そこで賦を奏上して、それとなく諷した。
解説
四十一字で、真偽を争わずに片づけた条です。まず、判定できないことを認めます。本物か偽物かは分かりません。そのうえで、両方の場合を潰しました。本物であっても、自ら現れたのでなければ瑞祥とはしない。瑞祥は天が示すものであって、人が運んでくるものではない。もし偽物なら、遠方の人に笑われます。そして処置は角が立たない形です。手厚く下賜して、送り返してください。
この章句が説くこと
交趾異獣を貢す之を麟と謂う誠偽は知る可からず使し其れ真ならば自ら至るに非ざれば瑞と為さず若し偽ならば遠人に笑わる願わくは厚く賜いて之を還せ瑞祥判定
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