宋名臣言行録 / 後集巻六・王安石
介甫請并京師行陜西所鑄折二錢既而宗室及諸軍不樂有怨言上聞之以問介甫欲罷之介甫怒曰朝廷每舉一事定為浮言所移如此何事可為退遂移疾卧不出上使人諭之曰朕無間於卿天日可鑒何遽如此乃起
新字:介甫請并京師行陜西所鋳折二銭既而宗室及諸軍不楽有怨言上聞之以問介甫欲罷之介甫怒曰朝廷毎舉一事定為浮言所移如此何事可為退遂移疾卧不出上使人諭之曰朕無間於卿天日可鑒何遽如此乃起
書き下し
介甫、京師に并せて陝西に鑄る所の折二錢を行わんことを請う。既にして宗室及び諸軍樂しまず、怨言有り。上之を聞き、以て介甫に問いて之を罷めんと欲す。介甫怒りて曰く、朝廷一事を舉ぐる毎に定めて浮言の移す所と爲る。此くの如くんば何事か爲す可けんやと。退きて遂に疾に移して臥して出でず。上人をして之に諭さしめて曰く、朕は卿に間無し。天日鑑みる可し。何ぞ遽かに此くの如くなるやと。乃ち起つ。
現代語訳
王安石は、都でもあわせて陝西で鋳造した折二銭を通用させるよう願い出た。ほどなく宗室や諸軍が面白がらず、怨みの言葉があった。天子はこれを聞いて、王安石に問うて取りやめようとした。王安石は怒って言った。「朝廷が一つの事を起こすたびに、決まって浮ついた言葉に動かされる。こうであっては、何ができましょうか」。退がって、そのまま病と称して臥せって出てこなかった。天子は人を遣わして諭させて言った。「朕と卿のあいだに隔てはない。天日が照らし見ている。どうしてそう急にこうなるのか」。そこで出仕した。
解説
取りやめようとしただけで、天子のほうが謝る側に回った場面です。反発は実際に出ていました。**宗室や諸軍が面白がらず、怨みの言葉があった。**それを一語で片づけます。**浮ついた言葉。**そして手段は議論ではありませんでした。**退がって、そのまま病と称して臥せって出てこなかった。**天子は使いを出して弁解しています。**朕と卿のあいだに隔てはない。天日が照らし見ている。**辞意を示すことが、反対を封じる道具になっていました。
この章句が説くこと
宗室及び諸軍楽しまず怨言有り朝廷一事を舉ぐる毎に定めて浮言の移す所と為る退きて遂に疾に移して臥して出でず朕は卿に間無し天日鑑みる可し何ぞ遽かに此くの如くなるや反対圧力
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