宋名臣言行録 / 後集巻六・王安石
公好讀書能強記雖後進投贄及程試有美者一讀過輙成誦在口終身不忘其屬文動筆如飛初若不措意文成見者皆服其精妙議論髙竒能以辨博濟其説
新字:公好読書能強記雖後進投贄及程試有美者一読過輙成誦在口終身不忘其属文動筆如飛初若不措意文成見者皆服其精妙議論高奇能以弁博済其説
書き下し
公讀書を好み、能く強記す。後進の投贄及び程試に美なる者有りと雖も、一讀過ぐれば輒ち誦を成して口に在り、終身忘れず。其の文を屬するに筆を動かすこと飛ぶが如し。初め意を措かざるが若く、文成りて見る者は皆其の精妙に服す。議論は髙奇、能く辨博を以て其の説を濟く。
現代語訳
王安石は読書を好み、よく記憶した。後進が差し出した文や、試験の答案に優れたものがあれば、一度読み過ごしただけですぐ暗誦でき、生涯忘れなかった。文章を書くのに、筆を動かすのが飛ぶようであった。はじめは考えを置いていないように見えて、文が出来上がると、見る者はみなその精妙さに感服した。議論は高く奇抜で、弁の広さによってその説を助けることができた。
解説
この巻は、王安石の能力を否定するところから始めません。まず記憶と文章を、はっきり称えています。**一度読み過ごしただけですぐ暗誦でき、生涯忘れなかった。****筆を動かすのが飛ぶようであった。**そして最後の一行に、後の評につながる芽があります。**議論は高く奇抜で、弁の広さによってその説を助けることができた。**弁が広いので、どんな説も支えられる。呂誨が「軽々しく信じて考えを変えにくい」と言い、張方平が「言葉が偽りでありながら弁が立つ」と言った、その弁です。
この章句が説くこと
公読書を好み能く強記す一読過ぐれば輒ち誦を成して口に在り終身忘れず其の文を属するに筆を動かすこと飛ぶが如し議論は高奇能く弁博を以て其の説を済く記憶文章
関連する章句
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『宋名臣言行録』後集巻九・曾鞏初めて神宗に見ゆ。上問いて曰く、卿と王安石とは布衣の舊なり。安石は何如と。對えて曰く、安石の文學行義は揚雄に減ぜず。然れども吝なり。所以に古人に及ばずと。上曰く、安石は富貴を輕んず。吝に非ざるなりと。對えて曰く、此の謂いに非ず。安石は有爲に勇にして改過に吝なりと。上之に頷く。
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『宋名臣言行録』後集巻五・吕誨獻可色を正して曰く、君實も亦た此の言を爲すか。安石は時名有り、上の意の向かう所と雖も、然れども好んで偏見を執り、物情に通ぜず。輕信にして囘し難く、人の己に佞するを喜ぶ。其の言を聽けば則ち美なるも、用に施せば則ち疎なり。若し侍從に在らば猶お或いは容る可し。諸を宰輔に置かば則ち天下は必ず其の弊を受けんと。
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