宋名臣言行録 / 後集巻五・趙抃
為殿中侍御史彈劾不避權幸京師號公鐵面御史其言常欲朝廷别白君子小人謂小人雖小過當力排而絶之後乃無患君子不幸而有詿誤當保持愛惜以成其徳故言事雖切而不厭
新字:為殿中侍御史弾劾不避権幸京師号公鉄面御史其言常欲朝廷別白君子小人謂小人雖小過当力排而絶之後乃無患君子不幸而有詿誤当保持愛惜以成其徳故言事雖切而不厭
書き下し
殿中侍御史と爲り、彈劾して權幸を避けず。京師公を鐵面御史と號す。其の言は常に朝廷の君子小人を別白にせんことを欲す。謂う、小人は小過と雖も當に力めて排して之を絶つべし。後に乃ち患い無し。君子は不幸にして詿誤有らば、當に保持愛惜して以て其の德を成すべしと。故に事を言うこと切なりと雖も厭われず。
現代語訳
殿中侍御史となり、弾劾するのに権勢を持つ者や寵愛を受ける者を避けなかった。都では趙抃を「鉄面御史」と呼んだ。その言うところは、常に朝廷が君子と小人をはっきり区別することを求めるものであった。こう言った。「小人は小さな過ちであっても、力を尽くして排して断ち切るべきである。そうすれば後に憂いがない。君子が不幸にして手違いを起こしたなら、抱え守り惜しんで、その徳を成し遂げさせるべきである」。だから事を言うことが切実であっても、嫌われなかった。
解説
同じ過ちを、人によって違う扱いにする、と言い切っています。ふつうならこれは不公平です。理由は、その先に起きることでした。小人は小さな過ちであっても、力を尽くして排して断ち切るべきである。そうすれば後に憂いがない。小さな過ちを見逃せば、次はもっと大きくなる。君子が不幸にして手違いを起こしたなら、抱え守り惜しんで、その徳を成し遂げさせるべきである。過ちを罰することが目的ではなく、その後どうなるかで扱いを変えている。だから恨まれませんでした。
この章句が説くこと
弾劾して権幸を避けず京師公を鉄面御史と号す小人は小過と雖も当に力めて排して之を絶つべし後に乃ち患い無し君子は不幸にして詿誤有らば当に保持愛惜して以て其の徳を成すべし故に事を言うこと切なりと雖も厭われず区別過ち
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