宋名臣言行録 / 後集巻五・唐介
潭州巨賈私藏蚌胎為關吏所搜太守而下輕其估悉自售焉公時以言事謫潭倅分珠獄發奏方入仁宗謂近侍曰唐介必不肯買案具奏覆覽之果然
新字:潭州巨賈私蔵蚌胎為関吏所捜太守而下軽其估悉自售焉公時以言事謫潭倅分珠獄発奏方入仁宗謂近侍曰唐介必不肯買案具奏覆覧之果然
書き下し
潭州の巨賈、私かに蚌胎を藏し、關吏の搜す所と爲る。太守より下、其の估を輕んじて悉く自ら售う。公時に言事を以て謫せられて潭の倅たり。分珠の獄發き、奏方に入る。仁宗近侍に謂いて曰く、唐介は必ず肯えて買わじと。案具わりて奏覆す。之を覽るに果たして然り。
現代語訳
潭州の大商人がひそかに真珠を隠し持っていて、関所の役人に捜し出された。太守以下は、その値を低く見積もって、みな自分で買い取った。唐介はそのとき、意見を述べたことで貶められて潭州の副長官であった。真珠を分けた事件が発覚し、上奏がちょうど届いた。仁宗は側近に言った。「唐介は必ず買ってはいまい」。調書が整って報告が上がった。それを見ると、はたしてそのとおりであった。
解説
役所ぐるみの不正でした。**太守以下は、その値を低く見積もって、みな自分で買い取った。**押収品を、自分たちで安く買う。副長官も名簿に載っていておかしくない立場です。天子は報告を読む前に言いました。**唐介は必ず買ってはいまい。**この予告があるから、後の一行が効きます。**それを見ると、はたしてそのとおりであった。**貶した相手について、その潔癖だけは疑っていなかった。
この章句が説くこと
潭州の巨賈私かに蚌胎を蔵し関吏の捜す所と為る太守より下其の估を軽んじて悉く自ら售う仁宗近侍に謂いて曰く唐介は必ず肯えて買わじ案具わりて奏覆す之を覧るに果たして然り信用廉潔
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