宋名臣言行録 / 後集巻二・歐陽修
嘗獨對奏曰近聞臺諌累奏臣專主濮議上荷陛下保全言者稍息上曰叅政性直不避衆怨毎見奏事時或二相有所異同便相折難其語更無囬避亦聞臺諌議事往往面折其短若是奏事時語可知人不喜也今後少戒此臣對曰臣以愚拙敢不如聖訓
新字:嘗独対奏曰近聞台諌累奏臣専主濮議上荷陛下保全言者稍息上曰叅政性直不避衆怨毎見奏事時或二相有所異同便相折難其語更無囬避亦聞台諌議事往往面折其短若是奏事時語可知人不喜也今後少戒此臣対曰臣以愚拙敢不如聖訓
書き下し
嘗て獨對して奏して曰く、近ごろ臺諫の累ミ臣の專ら濮議を主どると奏するを聞く。上、陛下の保全を荷いて、言者稍ミ息むと。上曰く、參政は性直にして衆怨を避けず。毎に奏事の時を見るに、或いは二相に異同する所有らば、便ち相い折難す。其の語更に囘避無し。亦た聞く、臺諫事を議するに往往にして面ミ其の短を折ると。若し是れ奏事の時の語ならば、人の喜ばざるを知る可し。今後少しく此を戒めよと。臣對えて曰く、臣愚拙を以て、敢えて聖訓の如くせざらんやと。
現代語訳
かつて一人で拝謁して奏上した。「近ごろ台諫がたびたび、臣がもっぱら濮議を主導したと奏上していると聞きます。上は陛下のお庇いをこうむって、論ずる者は少し静まりました」。天子は言った。「参政は性格が真っすぐで、人々の怨みを避けない。奏上のたびに見ていると、二人の宰相と食い違うところがあれば、すぐに議論を突き合わせる。その言葉づかいには、まるで逃げがない。また聞くところでは、台諫が事を議するときも、しばしば面と向かってその短所を突くという。もしそれが奏上のときと同じ言葉づかいであるなら、人が喜ばないのは分かるであろう。今後は少しそれを戒めよ」。臣は答えて言った。「臣は愚かで拙い者ですが、どうして聖なるお諭しのとおりにしないことがありましょうか」。
解説
庇ってくれた天子が、そのあとに付け加えた注意です。褒めるところから入っています。**参政は性格が真っすぐで、人々の怨みを避けない。**そして観察が具体的でした。**奏上のたびに見ていると、二人の宰相と食い違うところがあれば、すぐに議論を突き合わせる。その言葉づかいには、まるで逃げがない。**そのうえで、その言い方が外でも同じだろうと推し量ります。**もしそれが奏上のときと同じ言葉づかいであるなら、人が喜ばないのは分かるであろう。**攻撃される理由の一端は、中身ではなく言い方にありました。
この章句が説くこと
近ごろ台諫の累ミ臣の専ら濮議を主どると奏するを聞く参政は性直にして衆怨を避けず或いは二相に異同する所有らば便ち相い折難す其の語更に囘避無し若し是れ奏事の時の語ならば人の喜ばざるを知る可し直言言い方
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