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宋名臣言行録 / 後集巻二・富弼

英宗臨御一日韓公進擬數宦者䇿立有勞當遷官公曰先帝以神器付陛下此軰何功可書韓有愧色後韓帥長安為范堯夫言其事曰琦便怕富公也

新字:英宗臨御一日韓公進擬数宦者策立有労当遷官公曰先帝以神器付陛下此軰何功可書韓有愧色後韓帥長安為范堯夫言其事曰琦便怕富公也

書き下し

英宗臨御す。一日、韓公數宦者の策立に勞有れば當に官を遷すべきを進擬す。公曰く、先帝は神器を陛下に付す。此の輩何の功か書す可きやと。韓愧色有り。後に韓長安に帥たり。范堯夫の爲に其の事を言いて曰く、琦は便ち富公を怕るるなりと。

現代語訳

英宗が位に即いた。ある日、韓琦が、数人の宦官は擁立に功労があるから官を進めるべきだと案を出した。富弼は言った。「先帝は帝位を陛下にお付けになったのです。この者たちに、いったい何の功が書けるのですか」。韓琦は恥じる色があった。後に韓琦は長安に鎮した。范純仁にその一件を語って言った。「琦はやはり富公が怖いのだ」。

解説

功労の配分に手を入れた条です。宦官への恩賞は、いかにも通りやすい案件でした。反対は一行です。先帝は帝位を陛下にお付けになったのです。この者たちに、いったい何の功が書けるのですか。擁立の功はそもそも誰のものだったのか、という起点に戻しました。功が生じていないところに賞を出せば、次からは賞のために功が捏造されます。そして後日談が、二人の関係を一言で表しています。琦はやはり富公が怖いのだ。絶交していた相手について、そう言い残しました。

この章句が説くこと

韓公数宦者の策立に労有れば当に官を遷すべきを進擬す先帝は神器を陛下に付す此の輩何の功か書す可きや韓愧色有り論功宦官

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