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宋名臣言行録 / 後集巻二・富弼

寳元初元昊反公時通判鄆州陳八事且言元昊遣使求割地邀金幣使者部從儀物如契丹而詞甚倨此必元昊腹心謀臣自請行者宜出其不意斬之都門又言夏守彬庸人平時猶不當用而况艱難之際可為樞密乎議者以為有宰相器

新字:寳元初元昊反公時通判鄆州陳八事且言元昊遣使求割地邀金幣使者部従儀物如契丹而詞甚倨此必元昊腹心謀臣自請行者宜出其不意斬之都門又言夏守彬庸人平時猶不当用而況艱難之際可為枢密乎議者以為有宰相器

書き下し

寶元の初元、昊反く。公時に鄆州の通判たり。八事を陳ぶ。且つ言う、元昊使いを遣わして地を割かんことを求め、金幣を邀む。使者の部從・儀物は契丹の如くにして、詞甚だ倨る。此れ必ず元昊の腹心の謀臣、自ら行くを請う者なり。宜しく其の不意を出でて、之を都門に斬るべしと。又た言う、夏守彬は庸人なり。平時すら猶お當に用うべからず。而るに况んや艱難の際に、樞密と爲す可けんやと。議する者以爲えらく、宰相の器有りと。

現代語訳

宝元の初年、元昊が反いた。富弼はそのとき鄆州の通判であった。八か条を申し述べた。そのうえで言った。「元昊は使いを遣わして土地を割くことを求め、金や絹をねだっております。使者の従者や儀仗は契丹のそれと同じで、言葉はひどく傲慢です。これは必ず元昊の腹心の謀臣で、自ら行くことを願い出た者です。不意を突いて、これを都の門で斬るべきです」。また言った。「夏守彬は凡庸な人物です。平時でさえ用いるべきではありません。まして困難な時に、枢密とすることができましょうか」。論ずる者は、この人には宰相の器があると考えた。

解説

地方の通判の位置から、国の中枢に八か条を送った条です。強硬な提案ですが、根拠が観察でした。**使者の従者や儀仗は契丹のそれと同じで、言葉はひどく傲慢です。**格式と態度から、その使者の中身を割り出しています。**これは必ず元昊の腹心の謀臣で、自ら行くことを願い出た者です。**使者一般ではなく、この一人を特定したうえでの提案でした。人事の批判も同じ調子です。**平時でさえ用いるべきではない。まして困難な時に。**この巻の富弼は、ここから始まります。

この章句が説くこと

使者の部従儀物は契丹の如くにして詞甚だ倨る此れ必ず元昊の腹心の謀臣自ら行くを請う者なり宜しく其の不意を出でて之を都門に斬るべし平時すら猶お当に用うべからず而るに況んや艱難の際に観察使者

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