宋名臣言行録 / 後集巻一・韓琦
徙知鄆州京東素多盗捕盗之法以百日為三限限不獲者抵罪盗未必得而被刑者衆公請獲他盗者聽比折除過捕者有免刑之路故盗多獲朝廷著為天下法至今用之
新字:徙知鄆州京東素多盗捕盗之法以百日為三限限不獲者抵罪盗未必得而被刑者衆公請獲他盗者聴比折除過捕者有免刑之路故盗多獲朝廷著為天下法至今用之
書き下し
鄆州に徙り知る。京東は素より盗多し。盗を捕うるの法、百日を以て三限と爲す。限りて獲ざる者は罪に抵る。盗は未だ必ずしも得ず、而して刑を被る者衆し。公、他盗を獲る者は比折して過を除くを聽さんことを請う。捕者に免刑の路有り、故に盗多く獲らる。朝廷著して天下の法と爲し、今に至るまで之を用う。
現代語訳
鄆州の知事に移った。京東の地はもとから盗賊が多い。盗賊を捕らえる法では、百日を三つの期限に区切り、期限のうちに捕らえられなかった者は罪に問われた。盗賊は必ずしも捕まらず、それでいて刑を受ける者ばかりが多かった。韓琦は、ほかの盗賊を捕らえた者には、その功で差し引いて過失を帳消しにすることを許すよう願い出た。捕り手に刑を免れる道ができ、そのため盗賊は多く捕らえられるようになった。朝廷はこれを条文に定めて天下の法とし、今に至るまで用いている。
解説
罰だけで締めると、かえって成果が落ちる、という一条です。**盗賊は必ずしも捕まらず、それでいて刑を受ける者ばかりが多かった。**期限に届かなければ捕り手が罰せられる法は、捕り手を追い詰めるだけで、盗賊の数には効いていませんでした。韓琦が入れたのはひとつだけです。**ほかの盗賊を捕らえた功で、過失を差し引いてよい。**罰の道の隣に、取り返しの道を通した。すると数字が動きました。朝廷はこれを天下の法にしています。
この章句が説くこと
限りて獲ざる者は罪に抵る盗は未だ必ずしも得ず而して刑を被る者衆し他盗を獲る者は比折して過を除くを聴す捕者に免刑の路有り故に盗多く獲らる制度罰則動機
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