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宋名臣言行録 / 後集巻一・韓琦

公為諌官三年所存諌稿欲歛而焚之以效古人慎密之義然恐無以見人主從諌之美乃集七十餘章為三巻曰諌垣存稿自序於首大畧曰諌主於理勝而以至誠將之

新字:公為諌官三年所存諌稿欲歛而焚之以効古人慎密之義然恐無以見人主従諌之美乃集七十余章為三巻曰諌垣存稿自序於首大略曰諌主於理勝而以至誠将之

書き下し

公、諫官爲ること三年。存する所の諫稿、歛めて之を焚き、以て古人慎密の義に效わんと欲す。然れども人主從諫の美を見るに以て無きを恐る。乃ち七十餘章を集めて三巻と爲し、諫垣存稿と曰う。自ら首に序す。大畧に曰く、諫は理の勝るを主とし、而して至誠を以て之を將うと。

現代語訳

韓琦は諫官を務めること三年。手元に残っていた諫言の草稿を、まとめて焼き、いにしえの人の「慎み隠す」義にならおうと考えた。しかしそれでは、天子が諫めに従ったという美点を後に示すものが無くなってしまうと恐れた。そこで七十余章を集めて三巻とし、『諫垣存稿』と名づけた。自ら巻頭に序を書いた。その要旨にこうある。「諫めは、理が勝っていることを主とし、そのうえで至誠をもってこれを持ち運ぶ」。

解説

諫言の草稿を焼くかどうかで迷った条です。焼くのが古来の美徳でした。自分の手柄を残さないためです。ところが逆側から理由が立ちました。それでは、天子が諫めに従ったという美点を後に示すものが無くなってしまう。残す理由を、自分ではなく相手の側に置いている。そして序の一句が、この人の諫め方そのものです。諫めは、理が勝っていることを主とし、そのうえで至誠をもってこれを持ち運ぶ。熱意が先ではありません。まず理屈が通っていること、誠意はそれを運ぶ側です。

この章句が説くこと

存する所の諫稿歛めて之を焚き以て古人慎密の義に効わんと欲す人主従諫の美を見るに以て無きを恐る諫は理の勝るを主とし而して至誠を以て之を将う諫言記録理

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