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宋名臣言行録 / 前集巻十・石介

及竦之死也仁宗將徃澆奠吳奎言於上曰夏竦多詐今亦死矣仁宗憮然至其家澆奠畢躊蹰乆之命大閹去竦面羃而視之世謂剖棺之與去面羃其為人主之疑一也亦所謂報應者耶

新字:及竦之死也仁宗将往澆奠呉奎言於上曰夏竦多詐今亦死矣仁宗憮然至其家澆奠畢躊蹰久之命大閹去竦面羃而視之世謂剖棺之与去面羃其為人主之疑一也亦所謂報応者耶

書き下し

竦の死するに及ぶや、仁宗將に徃きて澆奠せんとす。吳奎、上に言いて曰く、夏竦は詐り多し、今亦た死せりと。仁宗憮然たり。其の家に至り、澆奠畢わりて躊蹰すること乆し。大閹に命じて竦の面羃を去らしめて之を視る。世謂う、棺を剖くと面羃を去るとは、其の人主の疑いたる、一なり。亦た所謂る報應なる者かと。

現代語訳

夏竦が死んだとき、仁宗が出向いて酒を注いで手向けようとした。呉奎が天子に言った。「夏竦は偽りの多い男でした。いまもう死んでおります」。仁宗は憮然とした。その家に着き、手向けを終えてから、長いあいだためらった。そして大宦官に命じて夏竦の顔を覆う布を取り除かせ、その顔を見た。世の人は言った。棺を割くのと、顔の覆いを取るのとは、君主が疑ったという点では同じである。これもいわゆる報いというものだろうか、と。

解説

前の条の続きで、讒言した側の最期です。夏竦は偽りの多い男でした。いまもう死んでおります。この一言を聞いてから、天子は手向けを終えてなお長くためらい、宦官に顔の覆いを取らせて死顔を確かめました。ほんとうに死んだのかを、自分の目で。編者は善悪を言わず、一行だけ添えます。棺を割くのと、顔の覆いを取るのとは、君主が疑ったという点では同じである。これもいわゆる報いだろうか。人の棺を暴かせた者が、自分の顔の覆いを取られました。

この章句が説くこと

夏竦は詐り多し今亦た死せり大閹に命じて竦の面羃を去らしめて之を視る棺を剖くと面羃を去るとは其の人主の疑いたる一なり疑い報い讒言

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