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宋名臣言行録 / 前集巻十・石介

守道為舉子時寓學於南都其固窮苦學世無比者王瀆聞其勤約因㑹客以盤餐遺之石謝曰甘脆者亦介之願也但日饗之則可若止得一餐則明日何以繼乎朝饗膏粱暮厭粗糲人之常情也介所以不敢當賜便以食還王咨重之

新字:守道為舉子時寓学於南都其固窮苦学世無比者王瀆聞其勤約因会客以盤餐遺之石謝曰甘脆者亦介之願也但日饗之則可若止得一餐則明日何以継乎朝饗膏粱暮厭粗糲人之常情也介所以不敢当賜便以食還王咨重之

書き下し

守道、舉子爲りし時、學を南都に寓す。其の窮に固くして苦學すること、世に比ぶる者無し。王瀆、其の勤約を聞き、因りて客を㑹して盤餐を以て之に遺る。石謝して曰く、甘脆なる者も亦た介の願いなり。但だ日びに之を饗せば則ち可なり。若し止だ一餐を得るのみならば、則ち明日何を以て繼がん。朝に膏粱を饗し、暮に粗糲を厭うは、人の常情なり。介の敢えて賜を當けざる所以なりと。便ち食を以て王に還す。王咨りて之を重んず。

現代語訳

石介が科挙の受験生であったころ、南都の学舎に身を寄せていた。貧しさに耐えて苦学することは、世に比べる者がなかった。王涜がその勤勉と節約ぶりを聞き、客を集めた席から料理を分けて贈った。石介は断って言った。「うまいものは私とて願うところです。ただ、毎日それを馳走してくださるならよろしい。もし一度きりの食事であれば、明日はどうやって続けましょうか。朝に上等の穀物を馳走されれば、暮れには粗末な飯が嫌になる。それが人の常の情です。だから私は、あえてこの賜り物をお受けしません」。そのまま料理を王涜に返した。王涜は嘆じてこの人を重んじた。

解説

好意を断った理由が、精神論になっていません。**朝に上等の穀物を馳走されれば、暮れには粗末な飯が嫌になる。それが人の常の情です。**自分は誘惑に強いとは言わず、人は必ずそうなると言っている。だから続かない一度きりを受け取らない。しかも入口の言い方が正直です。**うまいものは私とて願うところです。ただ、毎日くださるならよろしい。**欲を否定せずに、続かないことのほうを理由にして断りました。

この章句が説くこと

甘脆なる者も亦た介の願いなり但だ日びに之を饗せば則ち可なり若し止だ一餐を得るのみならば則ち明日何を以て継がん朝に膏粱を饗し暮に粗糲を厭うは人の常情なり克己習慣辞退

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