宋名臣言行録 / 前集巻九・王禹偁
爲諫官上禦戎十策大旨以謂外任人内修徳則可以弭之外則合兵勢以重將權罷小臣詗邏邉事行間諜以離其心遣保忠御卿率所部以張掎角下詔感勵邉人取燕薊舊疆葢弔晉遺民非貪其土地内則省官以寛經費抑文士以激武夫信用大臣以資其謀不貴虚名以戒旡益禁游惰以厚民力端拱冬旱公上疏請節用省費薄賦緩刑
新字:為諫官上禦戎十策大旨以謂外任人内修徳則可以弭之外則合兵勢以重将権罷小臣詗邏邉事行間諜以離其心遣保忠御卿率所部以張掎角下詔感励邉人取燕薊旧疆葢弔晋遺民非貪其土地内則省官以寛経費抑文士以激武夫信用大臣以資其謀不貴虚名以戒旡益禁游惰以厚民力端拱冬旱公上疏請節用省費薄賦緩刑
書き下し
諫官と爲り、禦戎十策を上る。大旨、以謂えらく、外は人に任じ内は徳を修めば則ち以て之を弭む可し。外は則ち兵勢を合わせて以て將權を重くし、小臣の邉事を詗邏するを罷め、間諜を行いて以て其の心を離し、保忠・御卿を遣わして所部を率いて以て掎角を張り、詔を下して邉人を感勵す。燕薊の舊疆を取るは、葢し晉の遺民を弔うにして、其の土地を貪るに非ず。内は則ち官を省きて以て經費を寛くし、文士を抑えて以て武夫を激し、大臣を信用して以て其の謀に資し、虚名を貴ばずして以て旡益を戒め、游惰を禁じて以て民力を厚くすと。端拱の冬、旱す。公、疏を上りて用を節し費を省き、賦を薄くし刑を緩くせんことを請う。
現代語訳
諫官となって「禦戎十策」を差し出した。その大意はこうであった。外は人に任せ、内は徳を修めれば、それで防ぐことができる。外については、兵力を合わせて将の権限を重くし、下級の役人が国境の事を探り回るのをやめさせ、間諜を使って敵の心を引き離し、保忠・御卿を遣わしてその部隊を率いさせ掎角の勢を張り、詔を下して国境の民を励ます。燕・薊の旧領を取るのは、晋の遺民を弔うためであって、その土地を貪るためではない。内については、官を減らして費えを緩くし、文人を抑えて武人を励まし、大臣を信じ用いてその謀に資し、虚名を尊ばず無益を戒め、遊び怠ることを禁じて民の力を厚くする。端拱の冬、旱魃になった。公は上疏して、費えを節し省き、賦課を薄くし刑を緩くするよう求めた。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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『墨子』魯問魯陽文君、将に鄭を攻めんとす。子墨子、聞きて之を止め、陽文君に謂いて曰く、「今、魯の四境の内をして、大都、其の小都を攻め、大家、其の小家を伐ち、其の民を殺し、人、其の牛馬狗豕布帛米粟貨財を取らしめば、則ち何若」と。魯陽文君曰く、「魯の四境の内は、皆な寡人の臣なり。今、大都、其の小都を攻め、大家、其の小家を伐ち、之が貨財を奪わば、則ち寡人、必ず将に厚く之を罰せんとす」と。子墨子曰く、「夫れ天の兼ねて天下を有つや、亦た猶お君の四境の内を有つがごときなり。今、兵を舉げて将に以て鄭を攻めんとす。天の誅、其れ至らざらんや」と。魯陽文君曰く、「先生、我が鄭を攻むるを止むるか。我が鄭を攻むるは天の志に順う。鄭人、三世、其の父を殺す。天、誅を加えて、三年、登らざらしむ。我れ将に天の誅を助けんとす」と。子墨子曰く、「鄭人、三世、其の父を殺して、天、誅を加え、三年、登らざらしむ。天の誅、足れり。今、又た兵を舉げて将に以て鄭を攻めんとして、曰く、『吾が鄭を攻むるや、天の志に順う』と。譬えば人、此に有り。其の子、强梁にして不材なり。故に其の父、之を笞つ。其の鄰家の父、木を舉げて之を擊ちて曰く、『吾れ之を擊つや、其の父の志に順う』と。則ち豈に悖らざらんや」と。
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『呻吟語』外篇・治道・位以て其の惡を濟す政を為す者は、行ふを得れば即ち行ふの謂に非ず、行ふ可きに從ひて則ち行ふのみ。行ふを得るの勢ひ有りて、行ふ可きの理に昧ければ、是れ位以て其の惡を濟すなり。君子は之を賊と謂ふ。
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『韓非子』難勢第四十堯も匹夫為らば、三人を治むること能わじ、而して桀天子為れば、能く天下を亂る。吾此を以て勢位の恃むに足り、而して賢智の慕うに足らざるを知るなり。
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『学問のすゝめ』五編・明治七年一月一日の詞・国は政府の私有にして人民は国の食客たるがごとしそもそもわが国の人民に気力なきその原因を尋ぬるに、数千百年の古より全国の権柄を政府の一手に握り、武備・文学より工業・商売に至るまで、人間些末の事務といえども政府の関わらざるものなく、人民はただ政府の嗾するところに向かいて奔走するのみ。あたかも国は政府の私有にして、人民は国の食客たるがごとし。すでに無宿の食客となりてわずかにこの国中に寄食するを得るものなれば、国を視ること逆旅のごとく、かつて深切の意を尽くすことなく、またその気力を見わすべき機会をも得ずして、ついに全国の気風を養いなしたるなり。
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