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宋名臣言行録 / 前集巻九・田錫

上嘗幸龍圗閣閱書指東北隅架一漆函上親署鐍者謂學士陳堯咨曰此田錫章疏也愴然乆之

新字:上嘗幸竜図閣閲書指東北隅架一漆函上親署鐍者謂学士陳堯咨曰此田錫章疏也愴然久之

書き下し

上、嘗て龍圗閣に幸して書を閱す。東北隅の架の一漆函の、上、親ら署鐍する者を指して、學士陳堯咨に謂いて曰く、此れ田錫の章疏なりと。愴然たること乆し。

現代語訳

帝がかつて龍図閣に行幸して書を見た。東北の隅の棚にある漆の箱で、帝自身が署名して封をしたものを指して、学士の陳堯咨に言った。「これは田錫の上奏文だ」。悲しげにしていることが長かった。

解説

三十八字の条です。東北の隅の棚にある漆の箱。帝自身が署名して封をしたもの。そこに何が入っているかを、帝が自分で指して言いました。これは田錫の上奏文だ。そして長いあいだ悲しげにしていた。諫言というのは、聞くのが辛いものです。それを箱に入れて封をして、自分の手元に置いていた。捨てなかったことが、この条の中身になっています。

この章句が説くこと

東北隅の架の一漆函の上親ら署鐍する者を指す此れ田錫の章疏なり愴然たること乆し愴然たること久し諫言保存

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