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宋名臣言行録 / 前集巻七・范仲淹

公嘗與吕申公論人物申公曰吾見人多矣無有節行者公曰天下固有人但相公不知爾以此意待天下士宜乎節行者之不至也

新字:公嘗与呂申公論人物申公曰吾見人多矣無有節行者公曰天下固有人但相公不知爾以此意待天下士宜乎節行者之不至也

書き下し

公嘗て吕申公と人物を論ず。申公曰く、吾れ人を見ること多し。節行有る者無しと。公曰く、天下、固より人有り。但だ相公の知らざるのみ。此の意を以て天下の士を待たば、宜なるかな、節行なる者の至らざるやと。

現代語訳

公はかつて呂夷簡と人物を論じた。呂夷簡は言った。「私は多くの人を見てきた。節操と行いのある者はいない」。公は言った。「天下にはもとより人がいる。ただ相公が知らないだけです。そういう心持ちで天下の士に接していれば、なるほど、節操と行いのある者が来ないのも当然でしょう」。

解説

五十一字の返しです。「人がいない」と嘆く相手に、**天下にはもとより人がいる。ただ相公が知らないだけです**と返しました。そのうえで、いない理由まで示しています。**そういう心持ちで天下の士に接していれば、節操と行いのある者が来ないのも当然でしょう。**見つからないのではなく、そう見ている側に来ないのだ、と。人材が集まらないという嘆きへの、いちばん短い診断です。

この章句が説くこと

吾れ人を見ること多し節行有る者無し天下固より人有り但だ相公の知らざるのみ此の意を以て天下の士を待たば宜なるかな節行なる者の至らざるや人材態度原因

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