宋名臣言行録 / 前集巻七・范仲淹
慶厯四年四月戊戌上與執政論及朋黨事公對曰方以類聚物以羣分自古邪正在朝未嘗不各為一黨不可禁也在聖鑒辨之耳誠使君子相朋為善其於國家何害
新字:慶厯四年四月戊戌上与執政論及朋党事公対曰方以類聚物以羣分自古邪正在朝未嘗不各為一党不可禁也在聖鑒弁之耳誠使君子相朋為善其於国家何害
書き下し
慶厯四年四月戊戌、上、執政と朋黨の事を論ずるに及ぶ。公對えて曰く、方は類を以て聚まり、物は羣を以て分かる。古より邪正、朝に在りて未だ嘗て各々一黨を為さずんばあらず。禁ず可からざるなり。聖鑒の之を辨ずるに在るのみ。誠に君子をして相い朋して善を為さしめば、其れ國家に於て何の害あらんと。
現代語訳
慶暦四年四月戊戌、帝が執政たちと党派のことを論じるに至った。公は答えて言った。「方角は類によって集まり、物は群れによって分かれます。昔から、正しい者も邪な者も、朝廷にあってそれぞれ一つの党を作らなかったことはありません。禁じられるものではありません。ただ聖なる眼でそれを見分けることにあるだけです。まことに君子どうしが結び合って善を為すのであれば、それが国家にとって何の害がありましょうか」。
解説
党派を作っているという批判に、正面から答えた条です。**昔から、正しい者も邪な者も、朝廷にあってそれぞれ一つの党を作らなかったことはありません。禁じられるものではありません。**まず事実として認めています。そのうえで論点を移しました。**ただ聖なる眼でそれを見分けることにあるだけです。君子どうしが結び合って善を為すなら、国家に何の害がありましょうか。**この答えが、後に欧陽脩の『朋党論』へつながります。
この章句が説くこと
古より邪正朝に在りて未だ嘗て各々一党を為さずんばあらず禁ず可からざるなり聖鑒の之を弁ずるに在るのみ誠に君子をして相い朋して善を為さしめば其れ国家に於て何の害あらん党派区別容認
関連する章句
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