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宋名臣言行録 / 前集巻五・王曽

公以建昭應宫上疏陳事之不便者五條以諌請殺其制其餘論事甚衆皆削其稿惟此疏偶存

新字:公以建昭応宮上疏陳事之不便者五条以諌請殺其制其余論事甚衆皆削其稿惟此疏偶存

書き下し

公、昭應宫を建つるを以て、疏を上りて事の便ならざる者五條を陳べ、以て諌めて其の制を殺がんことを請う。其の餘、事を論ずること甚だ衆し。皆な其の稿を削る。惟だ此の疏のみ偶ま存す。

現代語訳

公は昭応宮を建てることについて、上疏して都合の悪い五か条を述べ、それによって諌めてその規模を減らすよう求めた。そのほかにも事を論じたことがたいそう多かった。どれもその草稿を削ってしまった。ただこの上疏だけが、たまたま残った。

解説

三十七字の条です。諌言の草稿を、どれも自分で削ってしまった。残っているのは、たまたま消し損ねた一つだけ。何を言ったかを後世に誇る気が無かった、ということです。前の条で「めでたい兆しの手柄を持つな」と言った同じ人が、諌めた手柄も残していません。この書に載っている諌言の多くが草稿から拾われていることを思うと、消してしまった側の記録です。

この章句が説くこと

疏を上りて事の便ならざる者五条を陳ぶ其の余事を論ずること甚だ衆し皆な其の稿を削る惟だ此の疏のみ偶ま存す諫言無名記録

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