宋名臣言行録 / 前集巻三・陳恕
公自升朝入三司為判官既而為鹽鐵使又為總置使洎罷參政復為三司使首尾十八年精于吏事朝廷藉其才晚年多病乞解利權真宗諭曰卿求一人可代者時莱公罷樞使歸班公即薦以自代上用萊公為三司使而以公為集賢學士判院事莱公入省檢尋公前後改革興立事件類為方冊自是計使無不循其舊貫李諮為三司使始改茶法而公之規模漸革向之方冊亦稍稍除削今則無復存矣
新字:公自升朝入三司為判官既而為塩鉄使又為総置使洎罷参政復為三司使首尾十八年精于吏事朝廷藉其才晩年多病乞解利権真宗諭曰卿求一人可代者時莱公罷枢使帰班公即薦以自代上用萊公為三司使而以公為集賢学士判院事莱公入省検尋公前後改革興立事件類為方冊自是計使無不循其旧貫李諮為三司使始改茶法而公之規模漸革向之方冊亦稍稍除削今則無復存矣
書き下し
公、升朝より三司に入りて判官と為り、既にして鹽鐵使と為り、又た總置使と為る。參政を罷むるに洎び、復た三司使と為る。首尾十八年、吏事に精し。朝廷其の才を藉る。晚年、多病にして利權を解かんことを乞う。真宗諭して曰く、卿、一人の代う可き者を求めよと。時に莱公樞使を罷めて班に歸る。公即ち薦めて以て自ら代う。上、萊公を用いて三司使と為し、而して公を以て集賢學士・判院事と為す。莱公省に入り、公の前後の改革興立の事件を檢尋し、類して方冊と為す。是れより計使、其の舊貫に循わざる無し。李諮、三司使と為りて始めて茶法を改む。而して公の規模漸く革まり、向の方冊も亦た稍々除削せらる。今は則ち復た存する無し。
現代語訳
公は朝官に列してから三司に入って判官となり、ほどなく塩鉄使となり、また総置使となった。参知政事を退いてからは、ふたたび三司使となった。前後十八年、実務に精通していた。朝廷はその才を頼りにした。晩年、病がちになって財政の権を解いてほしいと願い出た。真宗は諭して言った。「卿、代われる者を一人挙げよ」。当時、寇準が枢密使を罷めて班に戻っていた。公はすぐに推薦して自分の代わりとした。帝は寇準を三司使とし、公を集賢学士・判院事とした。寇準は役所に入り、公が前後に改革し立ち上げた事案を調べ出し、分類して冊子にまとめた。これ以後、財政の長官はその旧例に従わない者がなかった。李諮が三司使となってはじめて茶法を改めた。そして公の枠組みはしだいに改まり、あの冊子もしだいに削られた。いまはもう残っていない。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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『宋名臣言行録』前集巻三・陳恕世に恕、三司使と為りて茶法を改め、歳計幾んど十倍を増すと稱す。予、三司使と為りし時、其の籍を考う。景徳中、北戎入冦の後より、河北の糴便の法蕩盡す。後、茶利十に其の九を喪う。恕、任に在りて北虜の講解に値う。商人頓に復し、歳課遂に増す。十倍の多しと云うと雖も、之を考うるに尚お未だ舊額に盈たず。今に至るまで稱道するは、葢し不虞の譽なり。
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『宋名臣言行録』前集巻三・陳恕恕、三司使と為り、將に茶法を立てんとす。茶商數十人を召し、各々利害を條せしむ。公之を閲し、第して三等と為す。副使宋太初に語りて曰く、吾れ上等の説を觀るに、利を取ること太だ深し。此れ商賈に行う可くして朝廷に行う可からず。下等は固より滅裂にして取る無し。唯だ中等の説のみ公私皆な濟う。吾れ之を裁損せば、以て乆しきを經る可しと。是に於て始めて三説法を為して之を行う。數年、貨財流通し、公用足りて民富み實つ。世に三司使の才を言うに、恕を以て稱首と為す。後、李諮使と為りて其の法を改む。而して茶利浸く失う。後、屢々變ずと雖も、公の舊法に非ざるなり。
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『宋名臣言行録』前集巻三・陳恕公、計司を總領すること多年。便殿に事を奏する毎に、太宗或いは未だ深く察せずして必ず誚讓を形わす。公板を歛め踧縮して退き、殿壁に至り墻を負いて立ち、容るる所無きが若し。帝の意稍く解くるを俟ちて復た進み、慤かに前奏を執りて終に改易せず。是くの如くすること或いは三四に至る。上、其の忠亮を以て多く其の議に從う。故に當時、稱職を言う者は公之が首と為る。
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『宋名臣言行録』前集巻三・陳恕恕、三司使と為る。真宗、中外の錢穀の大數を具えて以て聞せんことを命ず。恕諾して進めず。乆しくして上屢々之を趣す。恕終に進めず。上、執政に命じて之を詰らしむ。恕曰く、天子は春秋に富む。若し府庫の充實を知らば、恐らくは侈心を生ぜん。是を以て敢えて進めずと。上聞きて之を善しとす。
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『宋名臣言行録』前集巻三・陳恕恕は心計に長ず。鹽鐵使と為り、宿弊を釐去して大いに興利を益す。太宗深く之を器とす。嘗て御筆もて殿柱に題して曰く、真の鹽鐵陳恕と。
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『宋名臣言行録』後集巻二・富弼公相と爲り、格法を守り故事を行い、而して附するに公議を以てし、其の間に心無し。故に百官職に任じ、天下無事なり。所在の民力困弊し、稅役均しからざるを以て、使いを遣わし道を分かちて相い視、裁して減ず。之を寬恤民力と謂う。又た茶禁を弛めて以て商賈を通じ、刑獄を省く。天下之に便とす。