宋名臣言行録 / 前集巻二・王旦
萊公在長安因生日為㑹有所過當轉運使以聞上怒以狀示公公覽狀笑曰凖許大年幾尚騃耶因奏請錄付凖使自知過凖惶恐待罪
新字:萊公在長安因生日為会有所過当転運使以聞上怒以状示公公覧状笑曰凖許大年幾尚騃耶因奏請録付凖使自知過凖惶恐待罪
書き下し
萊公長安に在り、生日に因りて㑹を為す。過當する所有り。轉運使以て聞す。上怒りて狀を以て公に示す。公狀を覽て笑いて曰く、凖は許大の年幾にして尚お騃なるやと。因りて奏請して錄して凖に付し、自ら過ちを知らしむ。凖惶恐して罪を待つ。
現代語訳
寇準が長安にいて、誕生日に宴を開いた。度を越したところがあった。転運使がそれを奏上した。帝は怒って、その報告書を公に示した。公は書面を見て笑って言った。「寇準はあれほどの年になって、まだうつけなのか」。そして奏請してその書面を写し取って寇準に渡し、自分で過ちを知らせるようにした。寇準は恐れ入って処分を待った。
解説
前の条と同じ一件を、別の書から採ったものです。こちらでは処理の続きが書かれています。**帝の怒りを笑いで受け流したあと、告発の書面そのものを写して本人に渡させました。**叱っていません。処分もしていません。ただ、何が上に報告されているかを見せている。寇準は恐れ入って処分を待ちました。庇うことと、本人に知らせることを両方やっている条です。
この章句が説くこと
凖は許大の年幾にして尚お騃なるや奏請して録して凖に付し自ら過ちを知らしむ凖惶恐して罪を待つ擁護通知自覚
関連する章句
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『宋名臣言行録』前集巻二・王旦王太尉、莱公を薦めて相と為す。萊公數々太尉を上前に短ず。而して太尉專ら其の長を稱す。上一日太尉に謂いて曰く、卿は其の美を稱すと雖も、彼は專ら卿の惡を談ずと。太尉曰く、理固より當に然るべし。臣、相位に在ること乆し。政事の闕失必ず多からん。凖、陛下に對して隠す所無し。益々其の忠直を見る。此れ臣の凖を重んずる所以なりと。上是に由りて益々太尉を賢とす。初め萊公藩鎮に在り。嘗て生日に因りて山棚を造り大いに宴す。又た服用僣侈なり。人の奏する所と為る。上怒ること甚だし。太尉に謂いて曰く、冦凖は每事朕に效わんと欲す。可ならんやと。太尉徐ろに對えて曰く、凖は誠に賢能なり。騃なるを如何ともする無しと。上の意遽かに解けて曰く、然り。此れ正に是れ騃なるのみと。遂に問わず。
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『宋名臣言行録』前集巻二・王旦中書に事の宻院に關送する有り。事、詔格に礙る。㓂公樞府に在り、特に以て聞す。上以て公を責む。公拜謝して咎を引く。堂吏皆な責罰に遭う。月を踰えずして、宻院に事の中書に送る有り。亦た舊詔に違う。堂吏之を得て欣然として公に呈す。公曰く、却りて宻院に送り與えよと。吏出でて㓂公に白す。冦大いに慙ず。翌日公に見えて曰く、同年、甚だ許大の度量を得たりと。公答えず。
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『宋名臣言行録』前集巻二・王旦冦凖、樞使と為り、當に罷むべし。人をして私かに公に使相と為らんことを求めしむ。公大いに驚きて曰く、將相の任、豈に求む可けんや。且つ吾れ私を受けずと。凖深く之を恨む。已にして制出でて凖を武勝軍節度使・同中書門下平章事に除す。凖入見して泣涕して曰く、陛下、臣を知るに非ずんば、何を以て此に至らんと。真宗具さに公の凖を薦むる所以を道う。凖始めて愧嘆して以て及ぶ可からずと為す。
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『宋名臣言行録』前集巻二・王旦公中書に在り、㓂公宻院に在り。中書偶ま倒しまに印を用い了る。㓂公須く吏人を勾して行遣す。他日、樞院も亦た倒しまに印を用い了る。中書の吏人呈覆し、亦た行遣せんと欲す。公、吏人に問う、汝等且く道え、宻院當初倒しまに印を用うるを行遣せしは是なるや否やと。曰く、是ならずと。公曰く、既に是ならざれば、他の是ならざるを學ぶ可からずと。
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『宋名臣言行録』前集巻四・冦凖公、樞使と為り、利用副たり。公、其の武人なるを以て之を輕んず。事を議して合わざる者有れば、輙ち曰く、君は一夫のみ。豈に此の國家の大體を解せんやと。利用、是に由りて之を銜む。真宗將に劉氏を立てんとす。公及び王旦・向敏中、皆な諌議して、出づること側㣲に于いてすれば不可と為す。劉氏の宗人、蜀に横にして民の鹽井を奪う。上、后の故を以て之を捨てんと欲す。公固く法を行わんことを請う。時に上已に豫まず、記覽する能わず。政事、多く宫中の決する所なり。丁、曹・冦の平らかならざるを知り、遂に利用と合謀して公の政事を罷めんことを請い、太子太傅に除す。上、初め知らず。歳餘、忽ち左右に問う、吾が目中に乆しく冦凖を見ざるは何ぞやと。左右も亦た敢えて言わず。上崩じ、太后稱制す。公、再び雷州に貶せらる。
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