宋名臣言行録 / 前集巻二・王旦
張尚書知成都召還朝議以任中正代之言者以為不可時公為相上責問之對曰非中正不能守詠之規他人往妄有變更矣上是之言者亦服王之能用人也
新字:張尚書知成都召還朝議以任中正代之言者以為不可時公為相上責問之対曰非中正不能守詠之規他人往妄有変更矣上是之言者亦服王之能用人也
書き下し
張尚書、成都を知りて召還せらる。朝議、任中正を以て之に代えんとす。言者以て不可と為す。時に公相と為る。上之を責問す。對えて曰く、中正に非ずんば詠の規を守る能わず。他人往かば妄りに變更有らんと。上之を是とす。言者も亦た王の能く人を用うるに服す。
現代語訳
張詠が成都の長官から召し返された。朝廷の議は任中正をその代わりにしようとした。異議を唱える者があって、それはよくないと言った。当時、公が宰相であった。帝はそのことを問い詰めた。公は答えた。「任中正でなければ、張詠の敷いた仕組みを守ることができません。他の者が行けば、みだりに変更を加えるでしょう」。帝はそのとおりだとした。異議を唱えた者もまた、王旦の人の用い方に感服した。
解説
後任を選ぶ理由が、能力ではなく「変えないこと」だった条です。**任中正でなければ張詠の敷いた仕組みを守れない、他の者が行けばみだりに変更するだろう。**前任者が整えたものが動いているとき、次の人に求めるのは新しい手ではありません。異議を唱えた者も、これを聞いて納得しました。李沆が「建議をいっさい実行しない」と言ったのと、同じ方向の人事です。
この章句が説くこと
中正に非ずんば詠の規を守る能わず他人往かば妄りに変更有らん言者も亦た王の能く人を用うるに服す後任継続人事
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