宋名臣言行録 / 前集巻一・張齊賢
太祖幸西都公獻十䇿于馬前召至行宫賜衛士廊飱文定就大盤中以手取食帝用柱斧擊其首問所言十事文定且食且對略無懼色賜束帛遣之歸謂太宗曰吾幸西都為汝得一張齊賢宰相也
新字:太祖幸西都公献十策于馬前召至行宫賜衛士廊飱文定就大盤中以手取食帝用柱斧擊其首問所言十事文定且食且対略無懼色賜束帛遣之帰謂太宗曰吾幸西都為汝得一張斉賢宰相也
書き下し
太祖西都に幸す。公十䇿を馬前に獻ず。召して行宮に至らしめ、衛士の廊飱を賜う。文定大盤の中に就きて手を以て食を取る。帝、柱斧を用いて其の首を擊ち、言う所の十事を問う。文定且つ食らい且つ對う。略ぼ懼るる色無し。束帛を賜いて之を遣わす。歸りて太宗に謂いて曰く、吾れ西都に幸し、汝が為に一の張齊賢を得たり。宰相なりと。
現代語訳
太祖が西都に行幸した。公は十の策を馬前に献じた。召して行宮に来させ、護衛の兵の食事を賜った。文定公は大皿の中から手で食べ物を取った。帝は儀仗の斧でその頭を叩き、述べた十の事を問うた。文定公は食べながら答えた。まったく恐れる色がなかった。絹の束を賜って帰らせた。帰って太宗に言った。「私は西都に行って、おまえのために一人の張斉賢を得た。宰相になる者だ」。
解説
前の条と同じ出来事を、別の書から採ったものです。こちらでは場面が具体的になります。護衛兵用の食事を出され、大皿から手づかみで食べていると、皇帝が儀仗の斧で頭を叩いて策を問う。**食べながら答え、まったく恐れる色がなかった。**同じ話を二つ並べて残すのが、この書のやり方です。どちらが正しいかを決めるのではなく、伝わり方の違いごと置いておく。編者が典拠を毎回付けている理由がここにあります。
この章句が説くこと
帝柱斧を用いて其の首を擊ち言う所の十事を問う文定且つ食らい且つ対う略ぼ懼るる色無し汝が為に一の張斉賢を得たり宰相なり胆力試験平常心
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