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宋名臣言行録 / 前集巻一・趙普

太祖嘗與普議事不合曰安得宰相如桑維翰者與之謀乎普對曰使維翰在陛下亦不用葢維翰愛錢上曰茍用其長亦當䕶其短措大眼孔小賜與十萬貫塞破屋子矣

新字:太祖嘗与普議事不合曰安得宰相如桑維翰者与之謀乎普対曰使維翰在陛下亦不用葢維翰愛銭上曰茍用其長亦当䕶其短措大眼孔小賜与十万貫塞破屋子矣

書き下し

太祖嘗て普と事を議して合わず。曰く、安くんぞ宰相の桑維翰の如き者を得て之と謀らんやと。普對えて曰く、維翰をして在らしむるも、陛下も亦た用いざらん。葢し維翰は錢を愛すればなりと。上曰く、茍くも其の長を用うれば、亦た當に其の短を䕶すべし。措大は眼孔小さし。賜與すること十萬貫あらば、屋子を塞破せんと。

現代語訳

太祖はかつて趙普と事を議して意見が合わなかった。「どうしたら桑維翰のような宰相を得て、その者と謀れるだろうか」と言った。趙普は答えた。「桑維翰が生きていたとしても、陛下はやはり用いられなかったでしょう。維翰は銭を愛したからです」。太祖は言った。「かりにその長所を用いるなら、その短所は庇ってやるべきだ。書生風情は目の穴が小さい。十万貫も与えれば、家じゅうがふさがってしまう」。

解説

太祖が「桑維翰のような宰相がほしい」とこぼしたのを、趙普が「彼は銭を愛したから陛下は用いなかったでしょう」と受けた一段です。返ってきた答えが太祖らしい。**長所を使うなら、その短所は庇ってやるべきだ。**そのうえで金の話を実務の寸法に落としました。書生の欲など知れている、十万貫も与えれば家がふさがる、と。欠点を直してから使うのではなく、値段を払って抱える、という発想です。楊億『談苑』による、と注があります。

この章句が説くこと

茍くも其の長を用うれば亦た当に其の短を䕶すべし措大は眼孔小さし賜与すること十万貫あらば屋子を塞破せん維翰は銭を愛すればなり人材短所許容

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