宋名臣言行録 / 前集巻一・趙普
普嘗欲除某人為某官不合太祖意不用明日復奏之又不用明日又奏之上怒取其奏壊裂投地普顔色自若徐拾奏歸補綴明日復進之上乃悟用之後果稱職
新字:普嘗欲除某人為某官不合太祖意不用明日復奏之又不用明日又奏之上怒取其奏壊裂投地普顔色自若徐拾奏帰補綴明日復進之上乃悟用之後果称職
書き下し
普嘗て某人を除して某官と為さんと欲す。太祖の意に合わず、用いられず。明日復た之を奏す。又た用いられず。明日又た之を奏す。上怒りて其の奏を取り、壊裂して地に投ず。普顔色自若たり。徐ろに奏を拾いて歸り、補綴す。明日復た之を進む。上乃ち悟りて之を用う。後果たして稱職す。
現代語訳
趙普はある人を任じてある官にしようとした。太祖の意に合わず、用いられなかった。翌日また奏上した。また用いられなかった。翌日また奏上した。太祖は怒ってその奏状を取り上げ、破り裂いて地に投げつけた。趙普は顔色ひとつ変えなかった。ゆっくりと奏状を拾って帰り、貼り合わせた。翌日また差し出した。太祖はそこで悟り、その人を用いた。後にはたして職に称った。
解説
同じ人事を四日続けて出した話です。破り捨てられた奏状を**拾って帰り、貼り合わせて、翌日また出した。**趙普は顔色ひとつ変えていません。押し通したのは自分の面子ではなく人選で、実際その人は職を果たしました。前の諌めと合わせて読むと、この人は反対するときも推すときも、同じことを何度でも言う型だと分かります。
この章句が説くこと
上怒りて其の奏を取り壊裂して地に投ず普顔色自若たり徐ろに奏を拾いて帰り補綴す後果たして称職す粘り人事説得
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