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甲陽軍鑑 / 品第四十七

三畧ニ擧姦枉抑挫仁賢背公立私同位相訕是謂亂源といふと、有時はかた〳〵此書を披見なされ、尤もとおぼしめし候はゞ大事の有まじきぞ、腹を立給はど國はくずれて、武田の御家は二十八代目と申すに當屋形勝賴公御代に終にやぶれて、滅却は少しもうたがひ有まじき所、人の相をよくなされて尤も也、如件

新字:三略ニ挙姦枉抑挫仁賢背公立私同位相訕是謂乱源といふと、有時はかた〳〵此書を披見なされ、尤もとおぼしめし候はゞ大事の有まじきぞ、腹を立給はど国はくずれて、武田の御家は二十八代目と申すに当屋形勝頼公御代に終にやぶれて、滅却は少しもうたがひ有まじき所、人の相をよくなされて尤も也、如件

書き下し

三略ニ挙姦枉抑挫仁賢背公立私同位相訕是謂乱源といふと、有時はかた〳〵此書を披見なされ、尤もとおぼしめし候はゞ大事の有まじきぞ、腹を立給はど国はくずれて、武田の御家は二十八代目と申すに当屋形勝頼公御代に終にやぶれて、滅却は少しもうたがひ有まじき所、人の相をよくなされて尤も也、如件

現代語訳

三略に、姦枉を挙げ仁賢を抑挫し、公に背き私を立て、同位相訕る、これを乱の源と謂うと言うと。ある時は方々がこの書を披見なされ、もっともと思し召し候わば大事はあるまじきぞ。腹を立て給わば国は崩れて、武田の御家は二十八代目と申すに、当屋形勝頼公の御代についに破れて、滅却は少しも疑いあるまじき所、人の相をよくなされてもっともなり。件のごとし。

解説

三略の言葉を引いて、曲がった者を挙げ賢い者を抑えるのが乱れの源だと据える。この書を読んでもっともだと思えば大事はない、腹を立てるなら国は崩れて二十八代目で滅ぶと、名指しの二人へ向けて書いている。書き手が誰に読ませたいかが、最後にはっきり出ている。書き手が誰に読ませたいかが、最後にはっきり出ている。もっともだと思えば大事はなく、腹を立てるなら二十八代目で滅ぶと名指しで書いている。

この章句が説くこと

三略乱の源姦枉仁賢勝頼滅却

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