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甲陽軍鑑 / 品第四十七

五十人曲淵方へ催促につくる、曲淵一切賂ひせず、各々中間も申す、是非共饗應給へと云ふ、曲淵申すは、ふるまふ物あるならば何とて催促をうくべきぞとて振舞いたさず、今の中間共申すは、さるに付ては狼籍を仕るべきと云ふ、曲淵申すは、旁心に任せ狼籍を仕たくは仕れ、小者共には取りあふまじ、曲淵と板垣彌次郞と打合ひての存分ありといへば、催促の者共狼籍ならずして歸る、

新字:五十人曲淵方へ催促につくる、曲淵一切賂ひせず、各々中間も申す、是非共饗応給へと云ふ、曲淵申すは、ふるまふ物あるならば何とて催促をうくべきぞとて振舞いたさず、今の中間共申すは、さるに付ては狼籍を仕るべきと云ふ、曲淵申すは、旁心に任せ狼籍を仕たくは仕れ、小者共には取りあふまじ、曲淵と板垣弥次郎と打合ひての存分ありといへば、催促の者共狼籍ならずして帰る、

書き下し

五十人曲淵方へ催促につくる、曲淵一切賂ひせず、各々中間も申す、是非共饗応給へと云ふ、曲淵申すは、ふるまふ物あるならば何とて催促をうくべきぞとて振舞いたさず、今の中間共申すは、さるに付ては狼籍を仕るべきと云ふ、曲淵申すは、旁心に任せ狼籍を仕たくは仕れ、小者共には取りあふまじ、曲淵と板垣弥次郎と打合ひての存分ありといへば、催促の者共狼籍ならずして帰る、

現代語訳

五十人を曲淵の方へ催促に付ける。曲淵は一切賄いせず。方々の中間も申す、是非とも饗応し給えと言う。曲淵が申すは、振舞う物があるならば、何とて催促を受けるべきぞとて振舞いいたさず。今の中間どもが申すは、さるにつきては狼藉を仕るべきと言う。曲淵が申すは、方々、心に任せ狼藉を仕たくは仕れ、小者どもには取り合うまじ。曲淵と板垣弥次郎と打ち合うての存分があると言えば、催促の者どもは狼藉ならずして帰る。

解説

取り立てに来た者たちにもてなしを求められ、出せる物があるならそもそも催促を受けていないと返す。狼藉すると脅されても、下の者は相手にしない、話は当主とつけると言う。誰と話すべきかを間違えていない。誰と話すべきかを間違えていない。もてなしを求められれば、出せる物があるなら催促を受けていないと返し、脅されても、話は当主とつけると言って下の者を相手にしない。

この章句が説くこと

催促饗応狼藉相手曲淵

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