甲陽軍鑑 / 品第四十
都近國には敵をおさゆるために馬塲·山縣·内藤·小山田彌三郞又は木曾殿·小幡安中·あひきなど、かようなる者を一國に一人づゝ郡代に定めて、其外は我譜代の小身なる者共をいかほども取立、中のあしきを目付·橫目に尋ねて、それをまぜあはせ一國の內いくたりもおき、其後日本を皆おさめば遠國には又國二ツ三ツくれてもおく仕置ならは、
新字:都近国には敵をおさゆるために馬塲·山県·内藤·小山田弥三郎又は木曽殿·小幡安中·あひきなど、かようなる者を一国に一人づゝ郡代に定めて、其外は我譜代の小身なる者共をいかほども取立、中のあしきを目付·横目に尋ねて、それをまぜあはせ一国の内いくたりもおき、其後日本を皆おさめば遠国には又国二ツ三ツくれてもおく仕置ならは、
書き下し
都近国には敵をおさゆるために馬塲·山県·内藤·小山田弥三郎又は木曽殿·小幡安中·あひきなど、かようなる者を一国に一人づゝ郡代に定めて、其外は我譜代の小身なる者共をいかほども取立、中のあしきを目付·横目に尋ねて、それをまぜあはせ一国の内いくたりもおき、其後日本を皆おさめば遠国には又国二ツ三ツくれてもおく仕置ならは、
現代語訳
都近国には敵を押さえるために、馬場・山県・内藤・小山田弥三郎、または木曾殿・小幡・安中・相木など、このような者を一国に一人ずつ郡代に定めて、そのほかは我が譜代の小身なる者どもをいかほども取り立て、中の悪いのを目付・横目に尋ねて、それを混ぜ合わせ、一国の内に幾人も置き。
解説
一国に大身は一人だけ、あとは小身を数多く取り立てて置く。しかも仲の悪い者同士を目付に調べさせたうえで混ぜ合わせる。一人に国を任せきらず、置いた者同士が互いに見合う形にしておく配り方である。一人に国を任せきらず、置いた者同士が互いに見合う形にしておく配り方である。仲の悪い者を、目付に調べさせたうえで混ぜている。

人生を、一行の式にしてみた。
志×積×時×憤÷(1+執)+命。古典から導いた式『人生の方程式』と、二十四の悩みに古典が答える『人生の教科書』(PDF)、師導の全機能1か月がセットで700円です。
本の中身を見るこの章句が説くこと
郡代配置目付横目小身混ぜる
関連する章句
-
『韓非子』外儲說左下第三十三若し知能く天下を謀り、斷敢て大事を行わば、君因て専ら之を屬するに國柄を以てせん。...危うきこと無きを得んや。...乃ち隰朋をして内を治め、管仲をして外を治めしめて以て相參す。
-
『韓非子』南面第十八人主の過ちは、已に臣に任じて、又必ず反って其の任ぜざる所の者と之に備ふるに在り。此れ其の説必ず其の任ずる所の者と讎と為りて、主反って其の任ぜざる所の者に制せらる。
-
『韓非子』難四第三十九未だ齊の巧臣を知らずして、明亂の罰を廢し、未然に責めて、昭昭の罪を誅せざるは、此れ則ち妄なり。
-
『韓非子』愛臣第四人臣太だ貴ければ、必ず主の位を易う
-
戦国策・蘇代為田需說魏王蘇代、田需の為に魏王に説きて曰く、「臣請う問わん、文の魏の為にするは、其の齊の為にするに孰与(いず)れぞ」と。王曰く、「其の齊の為にするに如かず」と。「衍の魏の為にするは、其の韓の為にするに孰与れぞ」と。王曰く、「其の韓の為にするに如かず」と。而して蘇代曰く、「衍将に韓を右にして魏を左にせんとし、文将に齊を右にして魏を左にせんとす。二人なる者、将に王の国を用いて、事を世に挙げんとし、中道にして不可なれば、王且に聞く所無からんとす。王の国滲楽(しんらく)すと雖も之に従うも可なり。王は需を側に舎(お)き、以て二人の為す所を稽(かんが)うるに如かず。二人なる者曰わん、『需は吾が人に非ず、吾が事を挙げて魏に利あらずんば、需必ず我を王に挫(くじ)かん』と。二人なる者必ず敢えて外心有らざらん。二人なる者の之を為す所、魏に利あるか利あらざるかを、王需を側に厝(お)きて以て之を稽うれば、臣以為(おも)えらく身に利ありて事に便なりと」と。王曰く、「善し」と。果たして需を側に厝く。
-
『韓非子』備內第十七故に人主は以て心を己の死するを利とする者に加えざる可からず。