孔子家語 / 曲禮子貢問
卞人有母死而孺子之泣者,孔子曰:「哀則哀矣,而難繼也。夫禮為可傳也,為可繼也。故哭踴有節,而變除有期。」
新字:卞人有母死而孺子之泣者,孔子曰:「哀則哀矣,而難継也。夫礼為可伝也,為可継也。故哭踴有節,而変除有期。」
書き下し
卞人に母死して孺子の如く泣く者有り。孔子曰く、「哀しみは則ち哀しめり、而れども継ぎ難きなり。夫れ礼は伝うべきが為なり、継ぐべきが為なり。故に哭踴に節有り、変除に期有り」と。
現代語訳
卞の国の人で、母が亡くなったときに幼児のように泣きじゃくる者がいた。孔子は言った。「悲しみそのものは確かに悲しみだが、それではいつまでも続けることができない。そもそも礼というものは、後世に伝えられ、受け継がれていくためにあるものだ。だからこそ、泣いたり足を踏み鳴らしたりする哭踴にも節度があり、喪服を変えたり脱いだりするのにも期間の定めがあるのだ。」
解説
卞の国の人物が幼子のように激しく泣き崩れる様子を見て、孔子はその悲しみの深さ自体は認めつつも、そのような節度のない表現は長く続けることができないと指摘しています。礼の目的は単なる感情の発露ではなく、後世に受け継がれる普遍的な形として確立されることにあり、そのために哭泣や喪服の変更には期間や作法の定めが設けられているのだと説明します。感情に任せきりでは持続可能な文化として継承されないという指摘は、個人の一時の感情と、世代を超えて伝わる制度としての礼との違いを鋭く捉えています。
この章句が説くこと
卞人哭踴節度礼の継承性
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