孔子家語 / 七十二弟子解
奚蒧,字子偕。
書き下し
奚蒧は、字は子偕。
現代語訳
奚蒧は、字を子偕といいます。
解説
奚蒧についても、原文はわずか八字で姓名と字を記すのみです。字の一字目に「子」を冠する形式は、当時の男子の字に広く見られた美称的な接頭辞で、この七十二弟子解に列挙される人物の大半が同じ型を踏襲しています。孔子は弟子の学問到達度を「升堂」「入室」という語で段階評価しましたが、奚蒧もその最高位に達した者として名簿に加えられています。裏を返せば、事跡が語られないほど地味であっても、名を残すこと自体が名誉であったとも言えます。『史記』仲尼弟子列伝にも同様に名のみを伝える弟子が多数おり、口伝や文献が伝えるべき事跡の多くが、すでに古代のうちに失われてしまったことを示しています。
この章句が説くこと
字命名形式七十二弟子解