孔子家語 / 七十二弟子解
南宮韜,魯人,字子容。以智自將,世清不廢,世濁不洿,孔子以兄子妻之。
新字:南宮韜,魯人,字子容。以智自将,世清不廃,世濁不洿,孔子以兄子妻之。
書き下し
南宮韜は、魯の人、字は子容。智を以て自ら將い、世清ければ廢せられず、世濁れば洿されず、孔子兄の子を以て之に妻せり。
現代語訳
南宮韜は魯の人で、字は子容という。知恵によって自らの身を処し、世が治まっているときも見捨てられず、世が乱れているときも汚されることがなかった。孔子は兄の娘を彼に嫁がせた。
解説
この一文は、南宮韜が知恵と処世の巧みさによって、どのような時代状況にあっても自分の身を正しく保つことができた人物であったことを述べています。世の中が治まっている時には才能を発揮して用いられ、世の中が乱れている時には災いに巻き込まれず身を汚さない、という生き方は、状況に流されない確固とした判断力と自制心を意味します。孔子が自分の娘ではなく兄の娘を彼に嫁がせたという記述は、南宮韜への信頼の厚さと同時に、当時の縁組が一族全体の関係を強めるものであったことをうかがわせます。『論語』にも南容(南宮适)として登場し、白圭の詩を繰り返し口ずさんで慎み深さを示した人物として知られています。現代においても、好況・不況を問わず自分の立場と行動を誤らない判断力は、大切な資質と言えるでしょう。
この章句が説くこと
南宮韜南容処世の知恵論語縁組