孔子家語 / 刑政
仲弓曰:「其禁盡於此而已?」孔子曰:「此其急者,其餘禁者十有四焉。命服命車,不粥於市;圭璋璧琮,不粥於市;宗廟之器,不粥於市;兵車旍旗,不粥於市;犧牲秬鬯,不粥於市;戎器兵甲,不粥於市;用器不中度,不粥於市;布帛精麤,不中數,廣狹不中量,不粥於市;奸色亂正色,不粥於市;文錦珠玉之器,雕飾靡麗,不粥於市;衣服飲食,不粥於市;?實不時,不粥於市;五木不中伐,不粥於市;鳥獸魚鱉不中殺,不粥於市。凡執此禁以齊眾者,不赦過也。」
新字:仲弓曰:「其禁尽於此而已?」孔子曰:「此其急者,其余禁者十有四焉。命服命車,不粥於市;圭璋璧琮,不粥於市;宗廟之器,不粥於市;兵車旍旗,不粥於市;犠牲秬鬯,不粥於市;戎器兵甲,不粥於市;用器不中度,不粥於市;布帛精麤,不中数,広狭不中量,不粥於市;奸色乱正色,不粥於市;文錦珠玉之器,雕飾靡麗,不粥於市;衣服飲食,不粥於市;?実不時,不粥於市;五木不中伐,不粥於市;鳥獣魚鱉不中殺,不粥於市。凡執此禁以斉眾者,不赦過也。」
書き下し
仲弓曰わく:「其の禁は此に盡くるのみか。」孔子曰わく:「此は其の急なる者にして、其の餘の禁ずる者十有四なり。命服命車は、市に粥がず。圭璋璧琮は、市に粥がず。宗廟の器は、市に粥がず。兵車旍旗は、市に粥がず。犧牲秬鬯は、市に粥がず。戎器兵甲は、市に粥がず。用器度に中らざるは、市に粥がず。布帛の精麤、數に中らず、廣狹量に中らざるは、市に粥がず。奸色正色を亂すは、市に粥がず。文錦珠玉の器、雕飾靡麗なるは、市に粥がず。衣服飲食は、市に粥がず。[判読不能の一字]實時ならざるは、市に粥がず。五木伐るに中らざるは、市に粥がず。鳥獸魚鱉殺すに中らざるは、市に粥がず。凡そ此の禁を執りて以て眾を齊うるは、過ちを赦さざるなり。」
現代語訳
仲弓は尋ねた。「禁令はこれで全てですか。」孔子は答えた。「これは急を要する重大なものであって、その他にも十四の禁令がある。天子から賜った衣服や車は、市場で売買してはならない。圭・璋・璧・琮といった玉器は、市場で売買してはならない。宗廟で用いる祭器は、市場で売買してはならない。軍用の車や旗は、市場で売買してはならない。祭祀に用いる犠牲や秬鬯(黒黍の酒)は、市場で売買してはならない。武具や甲冑は、市場で売買してはならない。規格に合わない道具は、市場で売買してはならない。粗密が不揃いの布帛や、幅の規格に合わないものは、市場で売買してはならない。正色を乱す不正な色は、市場で売買してはならない。彫刻や装飾が過度に華美な錦や珠玉の器は、市場で売買してはならない。規格外の衣服や飲食物は、市場で売買してはならない。季節外れの果実(原文一字判読不能)は、市場で売買してはならない。伐採に適さない時期の木材は、市場で売買してはならない。捕獲に適さない時期の鳥獣魚介は、市場で売買してはならない。総じてこれらの禁令を掲げて民衆を統制するのは、規律違反を見逃さないためである。」
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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孔子家語・刑政仲弓曰わく:「其の禁は何をか禁ずる。」孔子曰わく:「巧言もて律を破り、名を遁れて作を改め、左道を執りて政を亂す者。淫聲を作り、異服を造り、伎奇器を設けて、以て上の心を蕩かす者は殺す。偽を行いて堅く、詐を言いて辯じ、非を學びて博く、非に順いて澤あり、以て眾を惑わす者は殺す。鬼神に假り、時日卜筮して、以て眾を疑わしむる者は殺す。此の四誅は聽かざるを以てす。」
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孔子家語・刑政仲弓曰わく:「古の訟を聽くや、尤罰は事に麗け、其の心を以てせずと。得て聞く可きか。」孔子曰わく:「凡そ五刑の訟を聽くには:必ず父子の情に原づき、君臣の義を立てて以て之を權り、輕重の序を意論し、淺深の量を慎測して以て之を別ち、其の聰明を悉くし、其の忠愛を正して以て之を盡くす。大司寇刑を正し辟を明らかにして以て獄を察す、獄は必ず三訊す。指有りて簡無ければ、則ち聽かず。附くるは輕きに從い、赦すは重きに從う。疑獄は則ち泛く眾と之を共にし、疑わしければ則ち之を赦す、皆小大の比を以て成すなり。是の故に人を爵するには必ず朝にす、眾と之を共にすればなり。人を刑するには必ず市にす、眾と之を棄つればなり。古は公家刑人を畜わず、大夫養わざるなり。士之に塗に遇うも、以て之と言わず。之を四方に屏け、唯だ其の之く所のままにす。政に與るに及ばず、之を生かさんと欲せざるなり。」
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孔子家語・刑政仲弓孔子に問いて曰わく:「雍聞く、至刑には政を用うる所無く、至政には刑を用うる所無しと。至刑にして政を用うる所無きは、桀紂の世是れなり。至政にして刑を用うる所無きは、成康の世是れなり。信なるか。」孔子曰わく:「聖人の治化するや、必ず刑政相參わる。太上は德を以て民を教え、而して禮を以て之を齊う。其の次は政を以て民を導き、刑を以て之を禁ず、刑して刑せざるなり。之を化して變ぜず、之を導きて從わず、義を傷りて俗を敗るに、是に於て刑を用う。五刑を顓らにするは必ず天倫に即く。刑罰を行うには則ち輕きも赦す無し。刑は、侀なり。侀は、成なり。壹たび成りて更う可からず、故に君子心を盡くすなり。」
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孔子家語・郊問公曰わく:「天子の郊、其の禮儀聞くを得べきか。」孔子對えて曰わく:「臣聞く、天子郊を卜するには、則ち命を祖廟に受け、龜を禰宮に作す、祖を尊び考に親しむの義なり。卜する日、王親ら澤宮に立ちて、以て誓命を聽く、教諫を受くるの義なり。既に卜すれば、命を庫門の內に獻ず、百官を誡むる所以なり。將に郊せんとすれば、則ち天子皮弁して以て報を聽く、民に上を嚴にするを示すなり。郊の日、喪者敢て哭せず、凶服の者敢て國門に入らず。路を汜掃して清め、行く者必ず止まる。命ぜずして民聽く、敬の至りなり。天子大裘に之を黼し、袞を被りて天に象り、素車に乘る、其の質を貴べばなり。旗十有二旒、龍章にして設くるに日月を以てす、天に法る所以なり。既に泰壇に至れば、王裘を脫ぐ。袞を服して以て臨み、柴を燔きて冕を戴く。璪十有二旒は、則ち天の數なり。臣之を聞く:詩三百を誦するも、以て一獻に足らず。一獻の禮も、以て大饗に足らず。大饗の禮も、以て大旅に足らず。大旅具わるも、以て帝を饗するに足らず。是を以て君子は敢て禮を輕議する者無きなり。」
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孔子家語・禮運言偃曰わく:「今の位に在る者、禮に由るを知る莫し。何ぞや。」孔子曰わく:「嗚呼哀しいかな!我周の道を觀るに、幽厲傷えるなり。吾魯を舍きて何くにか適かん。夫れ魯の郊及び禘は、皆禮に非ず。周公其れ已に衰えたるなり。杞の郊するや、禹たり。宋の郊するや、契たり。是れ天子の事守なり。天子杞宋二王の後たるを以て、周公政を攝りて太平を致せば、天子と同じきは是れ禮なり。諸侯社稷宗廟を祭るに、上下皆其の典を奉じ、祝嘏敢て其の常法を易えざれば、是を大嘉と謂う。今祝嘏の辭說をして、徒に宗祝巫史に藏せしむるは、禮に非ざるなり。是を幽國と謂う。醆斝尸君に及ぶは、禮に非ず。是を僭君と謂う。冕弁兵車、私家に藏するは、禮に非ず。是を脅君と謂う。大夫官を具え、祭器假らず、聲樂皆具わるは、禮に非ず。是を亂國と爲す。故に公に仕うるを臣と曰い、家に仕うるを僕と曰う。三年の喪、與新たに婚有る者は、期使わざるなり。衰裳を以て朝に入り、家僕と雜居して齊しく齒するは、禮に非ず。是を臣と君と國を共にすと謂う。天子田有り、以て其の子孫を處らしめ、諸侯國有り、以て其の子孫を處らしめ、大夫采有り、以て其の子孫を處らしむ、是を制度と謂う。天子諸侯に適けば、必ず其の宗廟に舍り、禮もて入るを籍らざれば、是を天子法を壞り紀を亂すと謂う。諸侯疾を問い喪を吊うに非ずして、諸臣の家に入れば、是を君臣謔を爲すと謂う。」
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孔子家語・論禮子貢退き、言遊進みて曰わく、「敢えて問う、礼や、悪を領めて好を全うする者か。」子曰わく、「然り。」子貢問う、「何ぞや。」子曰わく、「郊社の礼は、鬼神を仁する所以なり。禘嘗の礼は、昭穆を仁する所以なり。饋奠の礼は、死喪を仁する所以なり。射饗の礼は、郷党を仁する所以なり。食饗の礼は、賓客を仁する所以なり。郊社の義、禘嘗の礼に明らかなれば、国を治むることそれ諸を掌に指すがごときのみ。是の故に家に居るに礼有れば、故に長幼これを以て弁じ、閨門に礼有れば、故に三族これを以て和し、朝廷に礼有れば、故に官爵これを以て序し、田猟に礼有れば、故に戎事これを以て閑い、軍旅に礼有れば、故に武功成る。是を以て宮室その度を得、鼎俎その象を得、物その時を得、楽その節を得、車その軾を得、鬼神その享を得、喪紀その哀を得、弁説その党を得、百官その体を得、政事その施を得。身に加えて前に措く、凡そ衆の動くこと、その宜しきを得るなり。」