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後世への最大遺物 / 第一回・クロムウェルが遺した国

今日の英国はエライ国である、今日のアメリカの共和国はエライ国であると申しますが、それは何から始まったかとたびたび考えてみる。それで私は尊敬する人について少しく偏するかも知れませぬが、もし偏しておったならばそのようにご裁判を願います、けれども私の考えまするには、今日のイギリスの大なるわけは、イギリスにピューリタンという党派が起ったからであると思います。アメリカに今日のような共和国の起ったわけは何であるか、イギリスにピューリタンという党派が起ったゆえである。しかしながらこの世にピューリタンが大事業を遺したといい、遺しつつあるというは何のわけであるかというと、何でもない、このなかにピューリタンの大将がいたからである。

書き下し

今日の英国はえらい国である、今日のアメリカの共和国はえらい国であると申しますが、それは何から始まったかと、たびたび考えてみる。それで私は尊敬する人について少しく偏するかも知れませぬが、もし偏しておったならばそのようにご裁判を願います。けれども私の考えまするには、今日のイギリスの大なるわけは、イギリスにピューリタンという党派が起ったからであると思います。アメリカに今日のような共和国の起ったわけは何であるか、イギリスにピューリタンという党派が起ったゆえである。しかしながら、この世にピューリタンが大事業を遺したといい、遺しつつあるというは何のわけであるかというと、何でもない、このなかにピューリタンの大将がいたからである。

現代語訳

今日のイギリスは偉い国である、今日のアメリカの共和国は偉い国であると言いますが、それが何から始まったかと、私はたびたび考えてみます。私は尊敬する人について少し偏るかもしれません。もし偏っていたら、そのように判じてください。けれども私の考えでは、今日のイギリスが大きい理由は、イギリスにピューリタンという党派が起こったからだと思います。アメリカに今日のような共和国が起こった理由は何か。イギリスにピューリタンという党派が起こったからです。しかし、この世にピューリタンが大事業を遺した、また遺しつつあるというのはなぜかというと、何ということはない、その中にピューリタンの大将がいたからです。

解説

自分は偏っているかもしれない、と先に断ってから論を進めるところに、この人の誠実さが出ています。イギリスとアメリカの今を、ピューリタンという一つの集団に遡らせ、さらにその集団を一人の指導者に遡らせる。事業は人から始まるという見立てで、次の段のクロムウェルへ橋を渡しています。歴史の大きな流れを個人に帰す説明の仕方は乱暴でもありますが、聞き手一人ひとりに、お前がその一人になれと迫るための組み立てでもあります。
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この章句が説くこと

集団指導起源歴史影響

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