後世への最大遺物 / 第一回・石炭と鉄とを出す山
それが今日のペンシルバニア州における石炭と鉄とを出す山でございます。実に今日の富はほとんど何千万ドルであるかわからない。今はどれだけ事業を拡張してもよい、ただただ拡張する人がいないだけです。それでもし諸君のうち、フィラデルフィアに往く方があれば、一番にまずこの孤児院を往って見ることをお勧め申します。
書き下し
それが今日のペンシルバニア州における石炭と鉄とを出す山でございます。実に今日の富はほとんど何千万ドルであるかわからない。今はどれだけ事業を拡張してもよい、ただただ拡張する人がいないだけです。それでもし諸君のうち、フィラデルフィアに往く方があれば、一番にまずこの孤児院を往って見ることをお勧め申します。
現代語訳
それが今日のペンシルバニア州で石炭と鉄を産出する山です。実に今の富は何千万ドルになるかわかりません。今はいくらでも事業を広げてよい、ただ広げる人がいないだけです。ですから皆さんのうちフィラデルフィアへ行く方があれば、まず何よりこの孤児院を見に行くことをお勧めします。
解説
人が目をつけなかった土地が、石炭と鉄の山になった顛末です。ジラードは石炭が出ると知って買ったわけではなく、安い土地を買っておいただけでした。それが後世に何千万ドルの富を生んでいる。遺物は遺した本人の見積もりを超えて育つことがある、という実例です。そして最後に、拡張してよいが拡張する人がいない、と付け加える。遺されたものを受け取って動かす人がいなければ、遺物は眠ったままになるという指摘で、遺す側だけでなく受け取る側の責任にも話が及んでいます。
この章句が説くこと
遺産成長資源継承拡張
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