管子 / 輕重戊
桓公問於管子曰:「代國之出,何有?」管子對曰:「代之出,狐白之皮。公其貴買之。」管子曰:「狐白應隂陽之變,六月而壹見。公貴買之,代人忘其難得,喜其貴買,必相率而求之。則是齊金錢不必出,代民必去其本而居山林之中。離枝聞之,必侵其北。離枝侵其北,代必歸於齊。公因令齊載金錢而往。」
新字:桓公問於管子曰:「代国之出,何有?」管子対曰:「代之出,狐白之皮。公其貴買之。」管子曰:「狐白応陰陽之変,六月而壱見。公貴買之,代人忘其難得,喜其貴買,必相率而求之。則是斉金銭不必出,代民必去其本而居山林之中。離枝聞之,必侵其北。離枝侵其北,代必帰於斉。公因令斉載金銭而往。」
書き下し
桓公管子に問いて曰く、「代國の出づる、何か有る」と。管子對えて曰く、「代の出づるは、狐白の皮なり。公其れ之を貴く買え」と。管子曰く、「狐白は隂陽の變に應じ、六月にして壹たび見わる。公之を貴く買わば、代人は其の得難きを忘れ、其の貴く買うを喜び、必ず相い率いて之を求めん。則ち是れ齊の金錢は必ずしも出でずして、代の民は必ず其の本を去りて山林の中に居らん。離枝之を聞かば、必ず其の北を侵さん。離枝其の北を侵さば、代は必ず齊に歸せん。公因りて人をして金錢を載せて往かしめよ」と。
現代語訳
桓公が管子に問うた。代の国から出るものには何があるか。管子が答えた。代から出るのは白い狐の皮です。公はそれを高く買いなさい。管子が言った。白い狐は陰陽の移り変わりに応じて、半年に一度しか現れません。公がそれを高く買えば、代の人は手に入りにくいことを忘れ、高く買ってもらえるのを喜んで、必ずみなでそれを追い求める。そうなれば斉の金や銭は必ずしも出ていかないのに、代の民は必ず生業を捨てて山林のなかに入る。離枝がこれを聞けば、必ずその北を侵すでしょう。離枝が北を侵せば、代は必ず斉に帰する。公はそこで人に金と銭を積ませて行かせなさい。
解説
代の産物は白い狐の皮。半年に一度しか採れない稀少品です。それを高く買うと言えば、採るのが難しいことを忘れて、みな山へ入る。国が空になれば隣の離枝が北から攻めてくる。そうなれば代は斉を頼るしかない。しかも金は実際には出ていかない。買うと言うだけで相手を動かす、という組み立てでした。
この章句が説くこと
代の出づるは狐白の皮なり公其れ之を貴く買え狐白は陰陽の変に応じ六月にして壱たび見わる代人は其の得難きを忘れ其の貴く買うを喜ぶ代の民は必ず其の本を去りて山林の中に居らん稀少誘導
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