管子 / 輕重丁
管子問於桓公:「敢問齊方于幾何里?」桓公曰:「方五百里。」管子曰:「隂雍長城之地,其於齊國三分之一,非榖之所生也。龍夏,其於齊國四分之一也。朝夕外之,所墆齊地者五分之一,非榖之所生也。然則吾非託食之主耶?」桓公遽然起曰:「然則為之奈何?」管子對曰:「動之以言,潰之以辭,可以為國基。且君幣籍而務,則賈人獨操國趣。君榖籍而務,則農人獨操國固。君動言操辭,左右之流,君獨因之。」
新字:管子問於桓公:「敢問斉方于幾何里?」桓公曰:「方五百里。」管子曰:「陰雍長城之地,其於斉国三分之一,非穀之所生也。竜夏,其於斉国四分之一也。朝夕外之,所墆斉地者五分之一,非穀之所生也。然則吾非託食之主耶?」桓公遽然起曰:「然則為之奈何?」管子対曰:「動之以言,潰之以辞,可以為国基。且君幣籍而務,則賈人独操国趣。君穀籍而務,則農人独操国固。君動言操辞,左右之流,君独因之。」
書き下し
管子桓公に問う、「敢えて問う齊は方いくばくの里ぞ」と。桓公曰く、「方五百里」と。管子曰く、「隂雍・長城の地は、其れ齊國に於て三分の一、榖の生ずる所に非ざるなり。龍夏は、其れ齊國に於て四分の一なり。朝夕之を外にすれば、齊地を墆つる所の者は五分の一、榖の生ずる所に非ざるなり。然らば則ち吾れ託食の主に非ずや」と。桓公遽然として起ちて曰く、「然らば則ち之を為すこと奈何」と。管子對えて曰く、「之を動かすに言を以てし、之を潰やすに辭を以てせば、以て國の基と為すべし。且つ君幣に籍りて務むれば、則ち賈人獨り國の趣を操る。君榖に籍りて務むれば、則ち農人獨り國の固を操る。君言を動かし辭を操り、之を左右に流せば、君獨り之に因らん」と。
現代語訳
管子が桓公に問うた。あえてお尋ねします、斉は四方どれほどの里がありますか。桓公が言った。四方五百里だ。管子が言った。陰雍と長城の地は斉国の三分の一を占め、穀物の育つところではありません。龍夏は斉国の四分の一です。朝夕それを外に置いて数えれば、斉の土地を塞いでいるところは五分の一で、やはり穀物の育つところではない。とすれば私は、託されて食う主ではないのでしょうか。桓公はさっと立ち上がって言った。ではどうすればよいのか。管子が答えた。言葉によって動かし、言い回しによって崩せば、国の土台にできます。君が銭に頼って務めれば、商人だけが国の向かうところを握る。君が穀物に頼って務めれば、農民だけが国の固めを握る。君が言葉を動かし言い回しを操り、それを左右に流せば、君だけがそれに拠ることになります。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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『春秋左氏伝』昭公元年 言を以て物を知る三月、甲辰、盟ふ。楚の公子圍服を設け衛を離ぬ。叔孫穆子曰く、「楚の公子美なり、君なるかな」と。鄭の子皮曰く、「二執戈の者前めり」と。蔡の子家曰く、「蒲宮に前有り、亦た可ならずや」と。楚の伯州犁曰く、「此の行や、辭して之を寡君に假れり」と。鄭の行人揮曰く、「假りて反さざらん」と。伯州犁曰く、「子姑く子皙の背誕せんと欲するを憂へよ」と。子羽曰く、「當璧猶ほ在り。假りて反さずとも、子其れ憂ひ無からんや」と。齊の國子曰く、「吾二子に代りて愍ふ」と。陳の公子招曰く、「憂へずんば何ぞ成らん。二子樂しめり」と。衛の齊子曰く、「苟くも或いは之を知らば、憂ふと雖も何ぞ害あらん」と。宋の合左師曰く、「大國令し、小國共す。吾共するを知るのみ」と。晉の樂王鮒曰く、「小旻の卒章善し。吾之に從はん」と。會より退く。子羽子皮に謂ひて曰く、「叔孫は絞にして婉、宋の左師は簡にして禮、樂王鮒は字しみて敬す。子と子家とは之を持す。皆保世の主なり。齊・衛・陳の大夫は、其れ免れざらんか。國子は人に代りて憂ひ、子招は憂ひを樂しみ、齊子は憂ふと雖も害せずとす。夫れ及ばずして憂ふると、憂ふべくして樂しむと、憂へて害せずとするとは、皆憂ひを取るの道なり。憂ひ必ず之に及ばん。大誓に曰く、『民の欲する所は、天必ず之に從ふ』と。三大夫憂ひを兆す、能く至ること無からんや。言以て物を知るとは、其れ是の謂なり」と。
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