管子 / 輕重丁
管子曰:「昔者,癸度居人之國,必四面望於天下,天下髙亦髙。天下髙,我獨下,必失其國於天下。」桓公曰:「此若言曷謂也?」管子對曰:「昔萊人善染,練茈之於萊純錙,緺綬之於萊亦純錙也。其周中十金。萊人知之,聞纂茈空。周且斂馬作見於萊人操之,萊有推馬。是自萊失綦茈而反準於馬也。故可因者因之,乘者乘之,此因天下以制天下。此之謂國準。」
新字:管子曰:「昔者,癸度居人之国,必四面望於天下,天下高亦高。天下高,我独下,必失其国於天下。」桓公曰:「此若言曷謂也?」管子対曰:「昔萊人善染,練茈之於萊純錙,緺綬之於萊亦純錙也。其周中十金。萊人知之,聞纂茈空。周且斂馬作見於萊人操之,萊有推馬。是自萊失綦茈而反準於馬也。故可因者因之,乗者乗之,此因天下以制天下。此之謂国準。」
書き下し
管子曰く、「昔者、癸度人の國に居るや、必ず四面天下を望み、天下髙ければ亦た髙くす。天下髙く、我れ獨り下れば、必ず其の國を天下に失う」と。桓公曰く、「此の若き言は曷の謂いぞや」と。管子對えて曰く、「昔萊人は善く染め、練茈の萊に於けるは純ごとに錙、緺綬の萊に於けるも亦た純ごとに錙なり。其れ周にては十金に中たる。萊人之を知り、纂茈空しと聞く。周且に馬を斂めんとして萊人に見わし、之を操るに、萊に推馬有り。是れ自ら萊は綦茈を失いて馬に反準するなり。故に因るべき者は之に因り、乗ずべき者は之に乗ず、此れ天下に因りて以て天下を制するなり。此れを之れ國準と謂う」と。
現代語訳
管子が言った。昔、癸度が人の国にいたとき、必ず四方から天下を見渡し、天下が高ければこちらも高くした。天下が高いのに自分だけ低ければ、必ずその国を天下に奪われる。桓公が言った。その言葉はどういう意味か。管子が答えた。昔、萊の人は染めが上手だった。染めた紫の織物は萊では一巻きにつき一錙、組紐も萊では一巻きにつき一錙であった。それが周では十金にあたる。萊の人がこれを知り、染め物の在庫が空になったと聞こえた。周がそこで馬を集めようとして萊の人に持ちかけると、萊には差し出す馬があった。こうして萊はみずから染め物を失い、馬のほうへ振り替えられたのである。だから拠るべきものには拠り、乗るべきものには乗る。これが天下に拠って天下を制するということです。これを国の基準といいます。
解説
この章句が説くこと
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