管子 / 地數
桓公問於管子曰:「請問天財所出,地利所在。」管子對曰:「山上有赭者其下有鐡,上有鈆者其下有銀。一曰:上有鈆者其下有鉒銀,上有丹沙者其下有鉒金,上有慈石者其下有銅金。此山之見榮者也。茍山之見榮者,謹封而為禁。有動封山者,罪死而不赦。有犯令者,左足入,左足斷;右足入,右足斷。然則其與犯之逺矣。此天財地利之所在也。」
新字:桓公問於管子曰:「請問天財所出,地利所在。」管子対曰:「山上有赭者其下有鐡,上有鈆者其下有銀。一曰:上有鈆者其下有鉒銀,上有丹沙者其下有鉒金,上有慈石者其下有銅金。此山之見栄者也。茍山之見栄者,謹封而為禁。有動封山者,罪死而不赦。有犯令者,左足入,左足断;右足入,右足断。然則其与犯之遠矣。此天財地利之所在也。」
書き下し
桓公管子に問いて曰く、「請う天財の出づる所、地利の在る所を問う」と。管子對えて曰く、「山上に赭有る者は其の下に鐡有り、上に鈆有る者は其の下に銀有り。一に曰く、上に鈆有る者は其の下に鉒銀有り、上に丹沙有る者は其の下に鉒金有り、上に慈石有る者は其の下に銅金有り。此れ山の榮を見わす者なり。茍しくも山の榮を見わす者は、謹んで封じて禁と為す。封山を動かす者有らば、罪は死にして赦さず。令を犯す者有らば、左足入らば、左足を斷ち、右足入らば、右足を斷つ。然らば則ち其れ之を犯すに與すること逺し。此れ天財地利の在る所なり」と。
現代語訳
桓公が管子に問うた。天の財の出るところ、地の利のあるところについて聞きたい。管子が答えた。山の上に赤土があればその下に鉄があり、上に鉛があればその下に銀がある。一説には、上に鉛があればその下に銀の鉱脈があり、上に丹砂があればその下に金の鉱脈があり、上に磁石があればその下に銅がある。これが山が兆しを見せているということです。山が兆しを見せたら、念入りに封じて禁制の地とします。封じた山を動かす者があれば、死罪として赦さない。令を犯す者があれば、左足が入れば左足を断ち、右足が入れば右足を断つ。そうすれば、犯すことからは遠く隔たります。これが天の財と地の利のあるところです。
解説
この章句が説くこと
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『管子』地數桓公管子に問いて曰く、「天財地利を以て功を立て名を天下に成す者は、誰か子ぞ」と。管子對えて曰く、「文・武是れなり」と。桓公曰く、「此の若き言は何の謂いぞや」と。管子對えて曰く、「夫れ玉は牛氏・邊山に起こり、金は汝・漢の右洿に起こり、珠は赤野の末光に起こる。此れ皆な周を距つること七千八百里、其の涂逺くして至り難し、故に先王各おの其の重に用い、珠玉を上幣と為し、黄金を中幣と為し、刀布を下幣と為す。令疾ければ則ち黄金重く、令徐ければ則ち黄金輕し。先王は其の號令の徐疾を權度し、其の中幣を髙下して、下上の用を制す、則ち文・武是れなり」と。
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『管子』地數桓公曰く、「地數は聞くを得べきか」と。管子對えて曰く、「地の東西は二萬八千里、南北は二萬六千里。其の水を出だす者は八千里、水を受くる者は八千里。銅を出だすの山は四百六十七山、鐵を出だすの山は三千六百九山。此れ壤を分かち榖を樹うる所以なり。戈矛の發する所、刀幣の起こる所なり。能なる者は餘り有り、拙なる者は足らず。泰山に封じ、梁父に禪す、封禪の王七十二家、得失の數は皆な此の内に在り。是れを國用と謂う」と。桓公曰く、「何をか得失の數皆な此に在りと謂う」と。管子對えて曰く、「昔者、桀は天下に霸たるも用足らず、湯は七十里の薄を有ちて用餘り有り。天は獨り湯の為に菽粟を雨らすに非ず、地も獨り湯の為に財物を出だすに非ざるなり。伊尹は善く輕重・開闔・決塞を通移し、髙下徐疾の筴に通ず、坐起の費は、時なり。
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『管子』山權數桓公管子に問いて曰く、「請う權數を問う」と。管子對えて曰く、「天は時を以て權と為し、地は財を以て權と為し、人は力を以て權と為し、君は令を以て權と為す。天の權を失えば、則ち人と地との權も亡ぶ」と。桓公曰く、「何為れぞ天の權を失えば則ち人地の權亡ぶるや」と。管子對えて曰く、「湯は七年旱し、禹は五年水あるも、民に子を賣る者無し。湯は莊山の金を以て幣を鑄て、民の子を賣る無き者を贖う。禹は歴山の金を以て幣を鑄て、民の子を賣る無き者を贖う。故に天の權失われて、人と地との權も皆な失わるるなり。故に王者は歳ごとに十分の三を守り、三年にして少半と成歳す。三十一年にして十一年を藏し、少半と與に之を三に藏す、一は以て民を傷るに足らずして、農夫は事を敬み力めて作す、故に天毁れ地凶にして旱水泆あるも、民の溝壑に入りて乞請する者無きなり。此れ時を守りて以て天の權を待つの道なり」と。
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『管子』地數「黄帝伯髙に問いて曰く、『吾れ天下を陶して以て一家と為さんと欲す、之を為すに道有りや』と。伯髙對えて曰く、『請う其の莞を刈りて之を樹え、吾れ謹んで其の蚤牙を逃れしめば、則ち天下は陶して一家と為すべし』と。黄帝曰く、『此の若き言は聞くを得べきか』と。伯髙對えて曰く、『上に丹沙有る者は、下に黄金有り。上に慈石有る者は、下に銅金有り。上に陵石有る者は、下に鈆錫赤銅有り。上に赭有る者は、下に鐡有り。此れ山の榮を見わす者なり。茍しくも山の其の榮を見わさば、君謹んで封じて之を祭り、封を距つること十里にして一壇を為れ。是れ則ち乗る者をして下りて行かしめ、行く者をして趨らしむ。若し令を犯す者あらば、罪は死にして赦さず。然らば則ち折り取るに與すること逺し』と。教えを修むること十年にして、葛盧の山發けて水を出だし、金之に從う、蚩尤受けて之を制し、以て劔鎧矛㦸を為る。是の歳相い兼ぬる者は諸侯九。雍狐の山發けて水を出だし、金之に從う、蚩尤受けて之を制し、以て雍狐の㦸・芮戈を為る。是の歳相い兼ぬる者は諸侯十二。故に天下の君㦸を頓きて一たび怒れば、伏尸野に滿つ、此れ戈を見わすの本なり」と。
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