管子 / 山權數
桓公曰:「守三權之數奈何?」管子對曰:「大豐則藏分,阨亦藏分。」桓公曰:「阨者,所以益也,何以藏分?」管子對曰:「隘則易益也。一可以為十,十可以為百。以阨守豐,阨之準數一上十,豐之筴數十去九,則吾九為餘。於數筴豐,則三權皆在君。此之謂國權。」
新字:桓公曰:「守三権之数奈何?」管子対曰:「大豊則蔵分,阨亦蔵分。」桓公曰:「阨者,所以益也,何以蔵分?」管子対曰:「隘則易益也。一可以為十,十可以為百。以阨守豊,阨之準数一上十,豊之筴数十去九,則吾九為余。於数筴豊,則三権皆在君。此之謂国権。」
書き下し
桓公曰く、「三權の數を守ること奈何」と。管子對えて曰く、「大いに豐かなれば則ち分を藏し、阨しきも亦た分を藏す」と。桓公曰く、「阨しきは、益す所以なり、何を以て分を藏せん」と。管子對えて曰く、「隘しければ則ち益し易きなり。一は以て十と為すべく、十は以て百と為すべし。阨を以て豐を守れば、阨の準數は一にして十に上り、豐の筴數は十にして九を去る、則ち吾が九は餘りと為る。數に於て豐を筴れば、則ち三權は皆な君に在り。此れを之れ國權と謂う」と。
現代語訳
桓公が言った。三つの持ち札をどう守るのか。管子が答えた。大いに豊かな年には一定の割合を蓄え、苦しい年にもやはり同じだけ蓄えます。桓公が言った。苦しい年は増やすべきときだ。どうして蓄えるのか。管子が答えた。苦しいときこそ増やしやすいのです。一が十になり、十が百になる。苦しい年の蓄えで豊かな年を押さえれば、苦しい年の水準は一が十に上がり、豊かな年の手立ての数は十が九落ちる。すると私の手には九が余る。数のうえで豊作を計れば、三つの持ち札はみな君の手にある。これを国の持ち札といいます。
解説
豊作の年に蓄えるのはわかる。苦しい年にも同じだけ蓄えよと言われて、桓公が引っかかります。答えは、苦しいときのほうが値が上がりやすいから、というものでした。一が十になる。苦しい年の一で豊かな年の十を押さえれば九が残る。逆に聞こえますが、値動きの幅を計算に入れているだけです。
この章句が説くこと
大いに豊かなれば則ち分を蔵し阨しきも亦た分を蔵す隘しければ則ち益し易きなり一は以て十と為すべく十は以て百と為すべし阨を以て豊を守れば則ち吾が九は余りと為る蓄え逆張り
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