管子 / 國蓄
一人廩食,十人得餘。十人廩食,百人得餘。百人廩食,千人得餘。夫物多則賤,寡則貴。散則輕,聚則重。人君知其然,故視國之羡不足而御其財物。榖賤則以幣予食,布帛賤則以幣予衣。視物之輕重而御之以准,故貴賤可調,而君得其利。
新字:一人廩食,十人得余。十人廩食,百人得余。百人廩食,千人得余。夫物多則賤,寡則貴。散則軽,聚則重。人君知其然,故視国之羡不足而御其財物。榖賤則以幣予食,布帛賤則以幣予衣。視物之軽重而御之以准,故貴賤可調,而君得其利。
書き下し
一人廩食すれば、十人餘りを得。十人廩食すれば、百人餘りを得。百人廩食すれば、千人餘りを得。夫れ物は多ければ則ち賤しく、寡なければ則ち貴し。散ずれば則ち輕く、聚まれば則ち重し。人君其の然るを知る、故に國の羨と不足とを視て其の財物を御す。榖賤しければ則ち幣を以て食に予え、布帛賤しければ則ち幣を以て衣に予う。物の輕重を視て之を御するに準を以てす、故に貴賤調うべくして、君其の利を得。
現代語訳
一人が官の倉から食を受ければ、十人に余りが出る。十人が受ければ百人に余りが出る。百人が受ければ千人に余りが出る。物は多ければ安く、少なければ高い。散れば軽く、集まれば重い。主はそうと知っているから、国の余りと不足を見て財と物を操る。穀物が安ければ銭を出して食べ物を買い、布や絹が安ければ銭を出して衣を買う。物の値の上下を見て、水準によってそれを操る。だから高い安いは整えられ、君はその利を得る。
解説
多ければ安い、少なければ高い、散れば軽い、集まれば重い。四つの短い句で、値の動く理屈を全部言い切っています。あとはその向きに従って、安いときに買うだけ。冒頭の、一人が官の食を受ければ十人に余りが出る、という数え方も面白いところで、一人分の買い手が市から消える効果を見ています。
この章句が説くこと
一人廩食すれば十人余りを得物は多ければ則ち賤しく寡なければ則ち貴し散ずれば則ち軽く聚まれば則ち重し国の羨と不足とを視て其の財物を御す需給相場
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