管子 / 入國
所謂問疾者,凡國都皆有掌病。士人有病者,掌病以上令問之。九十以上,日一問。八十以上,二日一問。七十以上,三日一問。衆庶五日一問。疾甚者以告,上身問之。掌病行於國中,以問病為事。此之謂問病。所謂通窮者,凡國都皆有通窮。若有窮夫婦無居處,窮賓客絶糧食,居其鄉黨,以聞者有賞,不以聞者有罰。此之謂通窮。所謂振困者,歳凶,庸人訾厲,多死喪。㢮刑罰,赦有罪,散倉粟以食之。此之謂振困。所謂接絶者,士民死上事,死戰事,使其知識故人受資於上而祠之。此之謂接絶也。
新字:所謂問疾者,凡国都皆有掌病。士人有病者,掌病以上令問之。九十以上,日一問。八十以上,二日一問。七十以上,三日一問。衆庶五日一問。疾甚者以告,上身問之。掌病行於国中,以問病為事。此之謂問病。所謂通窮者,凡国都皆有通窮。若有窮夫婦無居処,窮賓客絶糧食,居其鄉党,以聞者有賞,不以聞者有罰。此之謂通窮。所謂振困者,歳凶,庸人訾厲,多死喪。㢮刑罰,赦有罪,散倉粟以食之。此之謂振困。所謂接絶者,士民死上事,死戦事,使其知識故人受資於上而祠之。此之謂接絶也。
書き下し
所謂疾を問うとは、凡そ國都に皆な掌病有り。士人に病む者有らば、掌病上の令を以て之を問う。九十以上は、日に一たび問う。八十以上は、二日に一たび問う。七十以上は、三日に一たび問う。衆庶は五日に一たび問う。疾甚だしき者は以て告げ、上身ら之を問う。掌病國中に行きて、病を問うを以て事と為す。此れを之れ病を問うと謂う。所謂窮を通ずとは、凡そ國都に皆な通窮有り。若し窮夫婦の居處無く、窮賓客の糧食を絶つ有らば、其の鄉黨に居りて、以て聞する者は賞有り、以て聞せざる者は罰有り。此れを之れ窮を通ずと謂う。所謂困を振うとは、歳凶にして、庸人訾厲し、死喪多し。刑罰を㢮め、有罪を赦し、倉粟を散じて以て之を食わしむ。此れを之れ困を振うと謂う。所謂絶を接ぐとは、士民の上の事に死し、戰事に死せる、其の知識故人をして資を上に受けて之を祠らしむ。此れを之れ絶を接ぐと謂うなり。
現代語訳
病を見舞うとは、国と都にみな病を掌る役を置くことである。士に病む者があれば、病を掌る役が上の令によって見舞う。九十以上は日に一度、八十以上は二日に一度、七十以上は三日に一度、一般の民は五日に一度見舞う。病が重い者は上に告げ、上が自分で見舞う。病を掌る役は国じゅうを回り、病を見舞うことを仕事とする。これを病を見舞うという。行き詰まった者を通わせるとは、国と都にみな通窮の役を置くことである。行き詰まった夫婦に住むところがなく、行き詰まった客が食を絶たれていれば、その郷にいて上に知らせた者には賞があり、知らせなかった者には罰がある。これを行き詰まった者を通わせるという。困った者を助け起こすとは、年が凶作で、雇われ人が病み、死ぬ者が多いときである。刑罰をゆるめ、罪ある者を赦し、倉の穀物を出して食べさせる。これを困った者を助け起こすという。絶えたものをつなぐとは、士や民が上の事や戦で死んだとき、その知り合いや古なじみに上から費用を出して祀らせることである。これを絶えたものをつなぐという。
解説
この章句が説くこと
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『管子』入國所謂孤を恤むとは、凡そ國都に皆な掌孤有り。士人死して、子孤幼にして、父母無く、養う所自ら生くる能わざる者は、之を其の鄉黨知識故人に屬す。一孤を養う者は、一子征無し。二孤を養う者は、二子征無し。三孤を養う者は、家を盡くして征無し。掌孤數々行きて之を問い、必ず其の食飲飢寒を知る。身の膌胜なるは、之を哀憐す。此れを之れ孤を恤むと謂う。所謂疾を養うとは、凡そ國都に皆な掌養疾有り。聾盲喑啞、跛躄徧枯握遞にして、自ら生くるに耐えざる者は、上收めて之を養う。疾めば、官して之に衣食し、身を殊にして後に止む。此れを之れ疾を養うと謂う。所謂獨を合わすとは、凡そ國都に皆な掌媒有り。丈夫にして妻無きを鰥と曰い、婦人にして夫無きを寡と曰う。鰥寡を取りて之を合和し、田宅を予えて之を家室せしめ、三年にして然る後に之に事とせしむ。此れを之れ獨を合わすと謂う。
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『管子』入國襍篇五。國に入りて四旬、九惠の教を五たび行う。一に曰く老を老とす、二に曰く幼を慈しむ、三に曰く孤を恤む、四に曰く疾を養う、五に曰く獨を合わす、六に曰く疾を問う、七に曰く窮を通ず、八に曰く困を振う、九に曰く絶を接ぐ。所謂老を老とすとは、凡そ國都に皆な掌老有り。年七十已上は、一子征無く、三月に饋肉有り。八十已上は、二子征無く、月ごとに饋肉有り。九十已上は、家を盡くして征無く、日ごとに酒肉有り。死すれば、上棺槨を共にし、子弟を勸め、膳食を精しくし、欲する所を問い、嗜む所を求む。此れを之れ老を老とすと謂う。所謂幼を慈しむとは、凡そ國都に皆な掌幼有り。士民に子有り、子に幼弱にして養うに勝えず累を為す者有らば、三幼有る者は婦の征無く、四幼なる者は家を盡くして征無く、五幼なるは又た之に葆を予う。二人の食を受け、事を能くして後に止む。此れを之れ幼を慈しむと謂う。
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『管子』揆度管子曰く、「匹夫にして鰥と為り、匹婦にして寡と為り、老いて子無き者を獨と為す。君其の若し子弟の師役ありて死する者有らば、父母を獨と為し、上必ず之に之き、衣衾三領、木は必ず三寸、鄉吏事を視ること、公壤に於てす。若し産みて弟兄無くんば、上必ず之に匹馬の壤を賜う。故に親の其の子を殺して以て上の用と為すも、苦しまざるなり。君歳を終うるまで邑里を行く。其の人力同じくして宫室美なる者は、良萌なり、力作する者なり、脯二束・酒一石もて以て之に賜う。力足りて蕩遊して作さざる者は、老いたる者は之を譙め、壯に當たる者は之を邊戍に遣る。民の本無き者には、之に圃疆を貸す。故に百事皆な舉がりて、力を留め時を失うの民無し。此れ皆な國筴の數なり」と。
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荀子・大略篇君の大夫に於けるや、三たび其の疾を問ひ、三たび其の喪に臨む。士に於けるや、一たび問ひ、一たび臨む。諸侯は疾を問ひ喪を弔ふに非ざれば、臣の家に之かず。
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『管子』大匡諸侯に從いて通ぜんと欲すれば、吏の從いて行く者は、一人をして負わしめ車を以てす。若し宿する者あらば、人をして其の馬を養い、其の委を食ましむ。客と有司と契を別かち、國に至れば八契、費義數えて當たらざれば、罪有り。凡そ庶人通ぜんと欲するに、鄉吏通ぜざれば、七日にして囚う。出でて通ぜんと欲するに、吏通ぜざれば、五日にして囚う。貴人の子通ぜんと欲するに、吏通ぜざれば、三日にして囚う。凡そ縣吏諸侯の士を進めて善有らば、其の能の大小を觀て以て之が賞を為す、過ち有るも罪無し。鮑叔をして大夫を進めしむ、國家を勸め、之を得て成りて悔いざるを上舉と為す。政に從いて治まるを次と為す。野原と為し、又た多く發せず、訟を起こして驕らざるを、之に次ぐとす。國家を勸め、之を得て成りて悔い、政に從いて治まると雖も、而して野原たる能わず、又た多く發し、訟を起こして驕る、此の三つの者を行うを下と為す。晏子をして貴人の子を進めしむ、出でて仕えず、處りて華ならず、而して友に少長有るを、上舉と為し、二を得るを次と為し、一を得るを下と為す。士は靖に處り、老と貴とを敬い、交わりて禮を失わず、此の三つの者を行うを上舉と為し、二を得るを次と為し、一を得るを下と為す。耕す者は農農として力を用い、父兄に應じ、賢に事うること多き、此の三つの者を行うを上舉と為し、二を得るを次と為し、一を得るを下と為す。高子をして工賈を進めしむ、父兄に應じ、長に事え老を養い、事を承けて敬む、此の三つの者を行うを上舉と為し、二を得る者を次と為し、一を得る者を下と為す。國子をして情を以て獄を斷ぜしむ、三大夫既已に選舉すれば、縣をして之を行わしむ。
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『管子』問死事の孤を問う、其の未だ田宅有らざる者有りや。少壯にして未だ甲兵に勝えざる者幾何人なるかを問う。死事の寡を問う、其の餼廩何如。國の功有りて大なる者は、何の官の吏なるかを問う。州の大夫や、何の里の士なるかを問う。今吏も亦た何を以て之を明らかにするや。刑論に常有り、行を以て改む可からず、今其の事の久しく留まるや何若なるかを問う。五官に度制有り、官都に其れ常斷有り、今事の稽まるや何をか待つかを問う。獨夫・寡婦・孤寡・疾病なる者幾何人なるかを問う。國の棄人、何の族の子弟なるかを問う。鄉の良家、其の牧養する所の者幾何人なるかを問う。邑の貧人、債して食う者幾何家なるかを問う。