管子 / 七主七臣
故明主有六務四禁。六務者何也?一曰節用,二曰賢佐,三曰法度,四曰必誅,五曰天時,六曰地宜。四禁者何也?春無殺伐,無割大陵,倮大衍,伐大木,斬大山,行大火,誅大臣,収榖賦。夏無遏水,達名川,塞大谷,動土功,射鳥獸。秋無赦過釋罪緩刑。冬無賦爵賞禄,傷伐五榖
新字:故明主有六務四禁。六務者何也?一曰節用,二曰賢佐,三曰法度,四曰必誅,五曰天時,六曰地宜。四禁者何也?春無殺伐,無割大陵,倮大衍,伐大木,斬大山,行大火,誅大臣,収榖賦。夏無遏水,達名川,塞大谷,動土功,射鳥獣。秋無赦過釈罪緩刑。冬無賦爵賞禄,傷伐五榖
書き下し
故に明主に六務四禁有り。六務なる者は何ぞや。一に曰く用を節す、二に曰く佐を賢にす、三に曰く法度、四に曰く必ず誅す、五に曰く天の時、六に曰く地の宜なり。四禁なる者は何ぞや。春は殺伐する無く、大陵を割く無く、大衍を倮にし、大木を伐り、大山を斬り、大火を行い、大臣を誅し、榖賦を収むる無し。夏は水を遏め、名川を達し、大谷を塞ぎ、土功を動かし、鳥獸を射る無し。秋は過を赦し罪を釋き刑を緩くする無し。冬は爵を賦し祿を賞し、五榖を傷り伐る無し。
現代語訳
明主には六つの務めと四つの禁がある。六つの務めとは何か。一つは用を節すること、二つは補佐を賢い者にすること、三つは法と度、四つは必ず誅すること、五つは天の時、六つは土地の宜しさである。四つの禁とは何か。春には殺し伐つことをせず、大きな丘を削らず、広い野を裸にせず、大木を伐らず、大きな山を切り開かず、大きな火を放たず、大臣を誅さず、穀物の賦を取り立てない。夏には水をせき止めず、名のある川を掘り通さず、大きな谷を塞がず、土木を起こさず、鳥獣を射ない。秋には過ちを赦し罪を解き刑をゆるめない。冬には爵を配り禄を賞し、五穀を損ない伐ることをしない。
解説
六つの務めと四つの禁を並べた段です。務めのほうは、用を節し、補佐を賢くし、法と度を立て、必ず誅し、天の時と土地の宜しさに合わせる。禁のほうは季節ごとで、春は伐らず取り立てず、夏は水と土をいじらず、秋は刑をゆるめず、冬は与えない。やらないことのほうが、細かく決まっています。
この章句が説くこと
明主に六務四禁有り一に曰く用を節す二に曰く佐を賢にす春は殺伐する無く大木を伐り榖賦を収むる無し秋は過を赦し罪を釈き刑を緩くする無し六務四禁
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『管子』七主七臣故に春の政禁ぜざれば、則ち百長生ぜず。夏の政禁ぜざれば、則ち五榖成らず。秋の政禁ぜざれば、則ち姦邪勝たれず。冬の政禁ぜざれば、則ち地氣藏まらず。四者俱に犯さば、則ち隂陽和せず、風雨時ならず、大水州を漂わし邑を流し、大風屋を漂わし樹を折り、火暴かに焚き、地草を燋き、天冬に雷し、地冬に霆す。草木夏に落ちて秋に榮え、蟄蟲藏まらず、死すべき者生き、蟄すべき者鳴き、苴に螣蟇多く、山に蟲多く、六畜蕃らず、民多く夭死し、國貧しく法亂れ、逆氣下に生ず。故に曰く、臺榭相望む者は、亡國の廡なり。馳車國に充つる者は、寇を追うの馬なり。羽劒珠飾なる者は、生を斬るの斧なり。文采纂組なる者は、功を燔くの窑なりと。明王は其の然るを知る、故に逺ざけて近づけざるなり。能く此を去りて彼を取れば、則ち人主の道備わる。
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『管子』度地夏三月に當たりては、天地の氣壯んに、大暑至り、萬物榮華す。以て疾く草薉を殺すに利あり、令をして擾さんと欲せざらしむ、命じて不長と曰う。土功の事を作すに利あらず、農に放かしむ。利皆な十分の五を耗し、土功成らず。秋三月に當たりては、山川百泉踊り、雨降り下り、山水出で、海路距たり、雨露屬き、天地湊汐す。以て疾く作して収斂し留むる毋きに利あり。一日に把れば、百日に餔らう。民男女と無く、皆な野に行く。土功の事を作すに利あらず。濡濕日に生じ、土弱くして成り難く、利は什分の六を耗し、土工の事も亦た立たず。冬三月に當たりては、天地閉藏し、暑雨止み、大寒起こり、萬物實り熟す。以て空郄を填塞し、邊城を繕い、郭術を塗り、度量を平らかにし、權衡を正し、牢獄を虚しくし、廥倉を實たすに利あり。君は樂を修め、神明と相望む。凡そ一年の事畢わる。功有るを舉げ、賢を賞し、罪有るを罰し、有司の吏を遷して之を第す。土工の事を作すに利あらず、利は什分の七を耗し、土剛くして立たず。晝日に益々短く、夜日に益々長し、以て室を作すに利あり、以て堂を作すに利あらず。四時以て得れば、四害皆な服す。」