管子 / 內業
凡道必周必密,必寛必舒,必堅必固。守善勿舍,逐淫澤薄,旣知其極,反於道德。全心在中,不可蔽匿。和於形容,見於膚色。善氣迎人,親於弟兄。惡氣迎人,害於戎兵。不言之聲,疾於雷鼓。心氣之形,明於日月,察於父母。賞不足以勸善,刑不足以懲過。氣意得而天下服,心意定而天下聽。搏氣如神,萬物備存。能搏乎?能一乎?能無卜筮而知吉凶乎?能止乎?能已乎?能勿求諸人而得之己乎?思之思之,又重思之。思之而不通,鬼神將通之。非鬼神之力也,精氣之極也。四體旣正,血氣旣靜,一意搏心,耳目不淫,雖逺若近。
新字:凡道必周必密,必寛必舒,必堅必固。守善勿舎,逐淫沢薄,既知其極,反於道徳。全心在中,不可蔽匿。和於形容,見於膚色。善気迎人,親於弟兄。悪気迎人,害於戎兵。不言之声,疾於雷鼓。心気之形,明於日月,察於父母。賞不足以勧善,刑不足以懲過。気意得而天下服,心意定而天下聴。搏気如神,万物備存。能搏乎?能一乎?能無卜筮而知吉凶乎?能止乎?能已乎?能勿求諸人而得之己乎?思之思之,又重思之。思之而不通,鬼神将通之。非鬼神之力也,精気之極也。四体既正,血気既静,一意搏心,耳目不淫,雖遠若近。
書き下し
凡そ道は必ず周く必ず密に、必ず寛く必ず舒やかに、必ず堅く必ず固し。善を守りて舍つる勿かれ、淫を逐い薄を澤す。既に其の極を知れば、道德に反る。全心中に在れば、蔽い匿す可からず。形容に和し、膚色に見る。善氣もて人を迎うれば、弟兄よりも親しむ。惡氣もて人を迎うれば、戎兵よりも害あり。不言の聲は、雷鼓よりも疾し。心氣の形は、日月よりも明らかに、父母よりも察かなり。賞は以て善を勸むるに足らず、刑は以て過ちを懲らすに足らず。氣意得て天下服し、心意定まりて天下聽く。氣を搏むること神の如く、萬物備え存す。能く搏むるか。能く一にするか。能く卜筮無くして吉凶を知るか。能く止まるか。能く已むか。能く諸を人に求むる勿くして之を己に得るか。之を思い之を思い、又た重ねて之を思う。之を思いて通ぜざれば、鬼神將に之に通ぜんとす。鬼神の力に非ざるなり、精氣の極なり。四體既に正しく、血氣既に静かに、意を一にし心を搏むれば、耳目淫せず、逺しと雖も近きが若し。
現代語訳
道は必ずあまねく行き渡り、必ず密で、必ずゆったりし、必ずのびやかで、必ず堅く、必ず固い。善を守って手放さず、みだりなものを追い払い薄いものをうるおす。その極みを知れば、道と徳に立ち返る。全き心が内にあれば、覆い隠すことはできない。姿かたちに和して現れ、肌の色に見える。善い気で人を迎えれば、兄弟よりも親しくなる。悪い気で人を迎えれば、武器よりも害になる。言わない声は、雷や太鼓よりも速い。心と気のかたちは、日月よりも明るく、父母よりもはっきり見て取れる。賞は善を勧めるに足りず、刑は過ちを懲らすに足りない。気と意が得られて天下が服し、心と意が定まって天下が聴く。気を握ることが神のようであれば、万物は備わってそこにある。握れるか。一つにできるか。占わずに吉凶を知れるか。止まれるか。やめられるか。人に求めずに自分のうちに得られるか。思いに思い、さらに重ねて思う。思っても通じなければ、鬼神が通じさせてくれるという。それは鬼神の力ではない。精気が極まったのである。四肢が正しく、血と気が静かで、意を一つにし心を握れば、耳目はみだりに走らず、遠くても近いようになる。
解説
この章句が説くこと
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