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管子 / 心術下

凡民之生也,必以正平所以失之者,必以喜樂哀怒。節怒莫若樂,節樂莫若禮,守禮莫若敬。外敬而内靜者,必反其性。豈無利事哉,我無利心;豈無安處哉,我無安心。心之中又有心,意以先言。意然後形形然後思,思然後知。凡心之形過知失生是故内聚以為原。泉之不竭,表裏遂通;泉之不涸,四支堅固。能令用之,被服四固。是故聖人一言解之,上察於天,下察於地。

新字:凡民之生也,必以正平所以失之者,必以喜楽哀怒。節怒莫若楽,節楽莫若礼,守礼莫若敬。外敬而内静者,必反其性。豈無利事哉,我無利心;豈無安処哉,我無安心。心之中又有心,意以先言。意然後形形然後思,思然後知。凡心之形過知失生是故内聚以為原。泉之不竭,表裏遂通;泉之不涸,四支堅固。能令用之,被服四固。是故聖人一言解之,上察於天,下察於地。

書き下し

凡そ民の生くるや、必ず正平を以てす。之を失う所以の者は、必ず喜樂哀怒を以てす。怒を節するは樂に若くは莫く、樂を節するは禮に若くは莫く、禮を守るは敬に若くは莫し。外敬にして内静かなる者は、必ず其の性に反る。豈に利事無からんや、我に利心無し。豈に安處無からんや、我に安心無し。心の中に又た心有り、意は言に先んず。意ありて然る後に形あり、形ありて然る後に思あり、思ありて然る後に知あり。凡そ心の形、知に過ぐれば生を失う。是の故に内に聚めて以て原と為す。泉の竭きざれば、表裏遂に通ず。泉の涸れざれば、四支堅固なり。能く令して之を用うれば、四固を被服す。是の故に聖人は一言にして之を解き、上は天に察かに、下は地に察かなり。

現代語訳

民が生きるのは、必ず正しさと平らかさによる。それを失うのは、必ず喜びと楽しみと哀しみと怒りによる。怒りを節するには楽にまさるものがなく、楽を節するには礼にまさるものがなく、礼を守るには敬にまさるものがない。外が敬しく内が静かな者は、必ずその性に立ち返る。利のある事がないわけではない。私に利を求める心がないのである。安らかな居場所がないわけではない。私に安らぎを求める心がないのである。心のなかにさらに心があり、意は言葉に先立つ。意があってのちに形があり、形があってのちに思いがあり、思いがあってのちに知がある。心のかたちが知を越えれば、生を失う。だから内に集めて源とする。泉が尽きなければ、表と裏はついに通じる。泉が涸れなければ、四肢は堅く固い。うまく命じて用いれば、四方の固さを身にまとえる。だから聖人はひとことでそれを解き、上は天にはっきりし、下は地にはっきりしている。

解説

怒りを節するのは楽、楽を節するのは礼、礼を守るのは敬。三つを鎖にしてつなぎました。感情を直に抑えるのではなく、一段ずらしたもので抑える形です。心のなかにさらに心がある、という一句もここにあります。意が言葉に先立ち、意から形、形から思い、思いから知へ。順序が示されました。

この章句が説くこと

民の生くるや必ず正平を以てす之を失う所以の者は必ず喜楽哀怒を以てす怒を節するは楽に若くは莫く楽を節するは礼に若くは莫し心の中に又た心有り意は言に先んず泉の竭きざれば表裏遂に通ず感情節度

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