管子 / 侈靡
問:「運之合滿安臧?」「二十嵗而可廣,十二嵗而聶廣,百嵗傷神,周、鄭之禮移矣。則周律之廢矣,則中國之草木有移於不通之野者。然則人君聲服變矣,則臣有依駟之祿。婦人為政,鐵之重反旅金。而聲好下曲,食好醎苦,則人君日退。亟則谿陵山谷之神之祭更應,國之稱號亦更矣。視之亦變,觀之風氣,古之祭有時而星,有時而星熺,有時而熰,有時而朐。鼠應廣之實,隂陽之數也。華若落之名,祭之號也。是故天子之為國,圖具其樹物也。」
新字:問:「運之合満安臧?」「二十歳而可広,十二歳而聶広,百歳傷神,周、鄭之礼移矣。則周律之廃矣,則中国之草木有移於不通之野者。然則人君声服変矣,則臣有依駟之禄。婦人為政,鉄之重反旅金。而声好下曲,食好醎苦,則人君日退。亟則谿陵山谷之神之祭更応,国之称号亦更矣。視之亦変,観之風気,古之祭有時而星,有時而星熺,有時而熰,有時而朐。鼠応広之実,陰陽之数也。華若落之名,祭之号也。是故天子之為国,図具其樹物也。」
書き下し
問う、「運の合滿は安くにか臧す」と。「二十歳にして廣む可く、十二歳にして聶廣し、百歳にして神を傷る。周・鄭の禮移れり。則ち周律廢れ、則ち中國の草木通ぜざるの野に移る者有り。然らば則ち人君の聲服變ぜり、則ち臣に依駟の祿有り。婦人政を為し、鐵の重き旅金に反る。而して聲は下曲を好み、食は醎苦を好めば、則ち人君日に退く。亟やかなれば則ち谿陵山谷の神の祭更に應じ、國の稱號も亦た更まる。之を視るに亦た變じ、之を觀るに風氣あり。古の祭は時有りて星し、時有りて星熺し、時有りて熰し、時有りて朐す。鼠は廣の實に應ず、隂陽の數なり。華落の名の若きは、祭の號なり。是の故に天子の國を為むるや、其の樹物を圖具するなり」と。
現代語訳
めぐりの合わさりと満ちは、どこに蔵われるのか。答えた。二十年で広げられ、十二年で狭く広がり、百年で神を損なう。周と鄭の礼は移った。周の律は廃れ、中国の草木にも通じない野へ移ったものがある。そうなれば君の音楽も衣服も変わり、臣には四頭立てに寄りかかる禄ができる。婦人が政を行い、鉄の重さが旅の金に置き換わる。音は低く曲がった調べを好み、食は塩辛さと苦さを好むようになれば、君は日ごとに退いていく。それが速ければ、谷や丘や山の神の祭りも応じて改まり、国の称号も改まる。見ればそこも変わっており、眺めればその土地の気風がある。昔の祭りは、あるときは星を祭り、あるときは星の輝きを祭り、あるときは熱を祭り、あるときは曲がりを祭った。鼠は広がりの実に応じる。陰と陽の数である。華や落という名は、祭りの呼び名である。だから天子が国を治めるときは、その育てるものを図に備えるのである。
解説
この章句が説くこと
関連する章句
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『管子』侈靡方ならざるの政は、以て國を為む可からず。曲静の言は、以て道と為す可からず。時を政に節すれば、時と往くなり。動かざるを以て道と為し、齊しきを以て行と為す。世を避くるの道は、以て進取す可からず。陽なる者は謀を進め、幾なる者は感に應ず。再びして殺げば則ち齊し、然る後に運らす、請う可きなり。對えて曰く、「夫れ謀を運らす者は、天地の虚滿なり。合離なり、春秋冬夏の勝つなり。然る後に强弱の尤とする所を知る有り、然る後に諸侯に應じて交を取る。故に安危を知るは、國の存する所なり。時を以て天に事え、天を以て神に事え、神を以て鬼に事う。故に國罪無くして君壽く、而して民智を殺がず、謀を運らして刃を櫜に雜う。其の滿は感と為り、其の虚は亡と為る。滿虚の合は、時有りて實と為り、時ありて動と為る。地陽時に貸し、其の冬厚ければ則ち夏熱く、其の陽厚ければ則ち隂寒し。是の故に王者は日至に謹む。故に虚滿の在る所を知りて以て政令を為し、已に殺生し、其の合して未だ散ぜざるは、以て事を決す可し。將に合わんとするは以て禺す可く、其の行に隨いて以て兵と為す。其の多少を分かちて、以て曲政と為す」と。
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『管子』侈靡「請う問う、形に時ありて變ずるか」と。對えて曰く、「隂陽の分定まれば、則ち甘苦の草生ずるなり。其の宜しきに從えば、則ち酸醎和し、而して形色定まり、以て聲樂と為す。夫れ隂陽の進退滿虚亡は、其の散合を時にして以て嵗を視る可し。唯だ聖人のみ嵗を為さず、能く滿虚を知りて餘滿を奪い、不足を補い、以て政事を通じ、以て民の常を贍す。地の變氣は、其の出づる所に應ず。水の變氣は、之に應ずるに精を以てし、之を受くるに豫を以てす。天の變氣は、之に應ずるに正を以てす。且つ夫れ天地の精氣に五有り、必ずしも沮と為らず、其の亟にして其の重陔に反り、動毁の進退即ち此れ、數の得難き者なり。此れ形の時變なり」と。
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『管子』侈靡「平氣の陽を沮み、辭静なるが若きが如し。餘氣の濳然として動き、愛氣の濳然として哀しむ、胡ぞ得て動を治めん」と。對えて曰く、「之を衰うる時に得て、位して之を觀れば、佁美にして然る後に煇有り。之を心に脩め、其の殺ぐを以て相待つ、故に滿虚哀樂の氣有るなり。故に書の帝八にして、神農は與に存せざるは、其の位無きを為して、相用うる能わざればなり」と。
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『管子』侈靡問いて曰く、「時を興し化するは若何」と。「侈靡より善きは莫し。實有るを賤しみ、用無きを敬えば、則ち人刑す可きなり。故に粟米を賤しみて珠玉を敬うが如くし、禮樂を好みて事業を賤しむが如くするは、本の始めなり。珠なる者は、陰の陽なり、故に火に勝つ。玉なる者は、隂の陰なり、故に水に勝つ。其の化すること神の如し。故に天子は珠玉を臧め、諸侯は金石を臧め、大夫は狗馬を畜い、百姓は布帛を臧む。然らずんば、則ち强き者能く之を守り、智なる者能く之を牧し、貴ぶ所を賤しみて賤しむ所を貴ぶ。然らずんば、鰥寡獨老與に得ず、均しきの始めなり」と。
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『管子』侈靡問いて曰く、「古の時と今の時と同じきか」と。曰く、「同じ」と。「其の人は同じきか、同じからざるか」と。曰く、「同じからず。與に其の誅を政す可し。俈・堯の時、混吾の美下に在り、其の道獨り人を出だすに非ざるなり。山童ならずして用贍り、澤弊れずして養足る。耕して以て自ら養い、其の餘を以て良天子に應ず、故に平らかなり。牛馬の牧相及ばず、人民の俗相知らず、百里を出でずして來たり足る。故に卿にして理めざるは、静かなればなり。其の獄は一踦の腓、一踦の屨にして死に當たる。今周公は指を斷つこと稽に滿ち、首を斷つこと稽に滿ち、足を斷つこと稽に滿つるも、死民服せざるは、人性に非ざるなり、敝るればなり。地重く人載せ、毁敝して養足らず、末作を事として民之を興す、是を以て名を下にして實を上にするなり。聖人なる者は、諸を本に省きて諸を樂に游ぶ。大昬なり、博夜なり」と。
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『管子』侈靡「請う問う、之を用うるは若何」と。「必ず天地の道に辨じ、然る後に功名以て殖す可し。地利に辯じて、民富ます可し。侈靡に通じて、士戚しむ可し。君親ら事を好み、强くして以て斷を立て、仁にして以て人に任ずるを好む。君壽くして以て年を政め、百姓夭厲せず、六畜遮く育ち、五榖遮く熟し、然る後に民力用うるを得可し。鄰國の君俱に賢ならず、然る後に王たるを得」と。「俱に賢ならば若何」と。曰く、「忽然として卿を易えて移り、忽然として亊を易えて化し、變じて以て名を成すに足り、弊を承けて民之を勸め、種を慈しみて民富む。言に應じ感を待ち、物と俱に長ず。故に日月の明、風雨に應じて種う。天の覆う所、地の載する所、斯の民の良なり。有たずして天地を醜とするは、天子の事に非ざるなり。民變ずるに變ずる能わざる、是れ梲の革を傅すなり。革有りて革むる能わざれば、服す可からず。民は信に死し、諸侯は化に死す」と。